◎クリス・ボッティー・ライヴ~次々出てくる圧巻のゲストたち | 吉岡正晴のソウル・サーチン

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◎クリス・ボッティー・ライヴ~次々出てくる圧巻のゲストたち

 

【Chris Botti Live : Real Music By Real Musicians】

 

ヴァレンタイン。

 

イケメン・トランぺッターとして世のマダムたちのハートを虜にしているクリス・ボッティーの僕にとっては久しぶりのライヴ。この日は休日ということもあってか超満員。現在来日中のパーカッションのアーノ・ルーカスに誘われて、観戦。

 

それにしても、ヴァラエティーに富んだ、あれもあり、これもありの、飽きさせない超エンタテインメント・ショーだ。しかも、楽曲がどれも、日本人受けするメロディアスなものが多く、日本人マダムだけでなく、多くのファンを虜にする。

 

Chris Botti

 

下記セットリストにオリジナルなども明記したが、スタンダードが多く、しかし、かなりのアレンジをしていて、おもしろい。さらに、ドラムス、ベース、キーボード、ギターとそれぞれに超名手を集め、鉄壁の布陣。ここにゲストとして、ヴァイオリンのサンディー、シンガーのサイ・スミス、オペラ・シンガー、ラファエルをフィーチャーするなど、実に贅沢な構成だ。ドラムスのリーが高速ものも叩けば、スタンダードなドラムスも叩き、新旧のリズムを打てる。ヴァイオリンのサンディーは、本職はクラシックだが、こうしたポピュラーなギグも声がかかればやるという。ソロを取ったところなんか、実に堂々としていた。

 

「ニュー・シネマ・パラダイス(Cinema Paradiso)」なんて、クリスのトランペットとサンディのヴァイオリンで、もうたまらない。かと思えば、マイルス・デイヴィスの『カインド・オブ・ブルー』からの「ブルー・イン・グリーン」あたりで、古くからのジャズ・ファンの心もつかむ。このあたりの塩梅が実にうまい。

 

サイ・スミスは一見ダイアナ・ロスみたいで、声もそういう系で実にかわいらしい。途中、ミニー・リパートンのような高音も出す。ヴァイオリンのサンディーも実に観客を魅了する。動きと音で、世界を作る。(サイ・スミスは、昔、マサ・コハマとも一緒にやっていたそう)

 

Sy Smith

 

この日は途中から、クリス本人が「写真、ビデオ撮ってもいいよ」と言ったので、それからみんな写真撮影をするようになった。

 

そして最後にはオペラ・シンガーまでフィーチャーするなんて。2年ほど、イタリアに住んでいたということも影響しているようだ。

 

どこを見ても、しっかりしていて、まったく息もつかせぬ本当にリアル・ミュージシャンによるリアル・ミュージック、最高級のエンタテインメントだった。

 

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命日。

 

この日(2月12日)は、アル・ジャロウの命日。ちょうど1年前の2月12日、アルが死去した。

 

アル・ジャロウ死去~グラミー賞発表の日に

2017年02月16日(木)

https://ameblo.jp/soulsearchin/entry-12247881729.html

 

アーノ・ルーカスはずっとアル・ジャロウのパーカッションを担当し、十数年前にジャロウのステージのオープニングをクリス・ボッティが担当したことをよく覚えていた。

 

From Left: Arno Lucus, Chris Botti, Yoshioka Masaharu, The Soul Searcher

 

クリスは「おおっ、あの時の! あれは僕の本当に最初の大きなギグだったんだ。あの時、アルは、僕のことを『クリス・ボニー』とか紹介したんだ。(笑) おおっ、ノー、って感じだったが。(笑) でも、アルは本当に素敵な人だ。僕にとてもよくしてくれた」と思い出を語った。

 

アル・ジャロウの命日に、アル・ジャロウのステージで十数年前に邂逅していたクリスとアーノが再会するというのも音楽の神様のなせる業かもしれない。そして、そんな日に誘ってくれたアーノに改めて感謝。アーノが息子を連れてフランクリン・アヴェニューに行きたいと言っていたので、連れて行かなきゃ。(笑)

 

楽屋には前日までブルーノートに出演していたラリー・カールトンが来ていた。

 

(写真)クリス・ボッティのツイッターから

左からリー・ピアソン、ジェフリー・キーザー、サンディー・キャメロン、クリス・ボッティ、ラリー・カールトン、サイ・スミス、ラファエル・モラス、レジー・ハミルトン。

 

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クリスは日本のあと、オーストラリア、ニュージーランドで計6本、その後ホンコン、シンガポールで3本こなしてアメリカに戻る。

 

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オフィシャル・ページ

http://www.chrisbotti.com/

 

フェイスブック

https://www.facebook.com/chrisbotti

 

ツイッター

https://twitter.com/chrisbotti

 

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■過去関連記事

 

クリス・ボッティー・ライヴ

2008年05月31日(土)

https://ameblo.jp/soulsearchin/entry-10101644288.html

 

アンドレア・ボチェッリの映画『ポルトフィーノから愛を込めて』

2013年02月16日(土)

https://ameblo.jp/soulsearchin/entry-11471229803.html

 

 

■セットリスト Chris Botti クリス・ボッティ ブルーノート東京、2018年2月12日(月)

 

[ ] denotes original artists/composer

(+  ) denotes featuring artist tonight

 

Show started 20:00

01.   Gabriel’s Oboe [Ennio Morricone]

02.   CinemaParadiso [Ennio Morricone] (+Sandy)

03.   When I Fall In Love [Nat King Cole] (+Sandy)

04.   Emmanuel (+Sandy)

05.   You Don’t Know What Love Is [Carol Bruce]

06.   Blue In Green [Miles Davis] (from 1959 – Kind Of Blue)

07.   Hallelujah (+Leonardo) [Leonard Cohen]

08.   Venice (+Leonardo)

09.   My Funny Valentine [Richard Rogers & Lorenz Hart][Gerry Mulligan ftg Chet Baker]

10.   The Very Thought Of You (+Sy)  [Ray Noble Orch, Ella Fitzgerald, Frank Sinatra]

11.   The Look Of Love (+Sy) (a riff of Night In Tunisia)  [Dusty Springfield](+Sandy)

12.   Violin Solo / Kashmir (+Sandy) [Led Zeppelin]

13.   Time To Say Goodbye (Con Te Partiro) (+Rafael)

Enc.  Let’s Stay Together [Al Green]

Show ended 21:28

 

■メンバー

 

Chris Botti(tp) クリス・ボッティ(トランペット)

 

Sy Smith(vo) サイ・スミス(ヴォーカル)

Rafael Moras(vo) ラファエル・モラス(ヴォーカル)

 

Geoffrey Keezer(p) ジェフリー・キーザー(ピアノ)

Rachel Eckroth(key) レイチェル・エックロス(キーボード)

Sandy Cameron(vln) サンディー・キャメロン(ヴァイオリン)

Leonardo Amuedo(g) レオナルド・アムエド(ギター)

Reggie Hamilton(b) レジー・ハミルトン(ベース)

Lee Pearson(ds) リー・ピアソン(ドラムス)

 

(2018年2月12日月曜、ブルーノート東京、クリス・ボッティー・ライヴ)

 

ENT>MUSIC>LIVE>Botti, Chris

 

 

Chris Botti in Boston

Chris Botti

Sony (2009-03-31)

https://goo.gl/ARovZ1

 

Italia

posted with amazlet at 18.02.14

Chris Botti

Sony (2007-09-25)

https://goo.gl/k25SL5

 

ナイト・セッションズ(期間生産限定盤)

クリス・ボッティ

SMJ (2017-11-29)

https://goo.gl/ZMbToS

 

クリス・ボッティ・ベスト

クリス・ボッティ ディーン・マーティン スティング アンドレア・ボチェッリ キャサリン・マクフィー ポーラ・コール ドミニク・ミラー

ユニバーサル ミュージック クラシック (2011-07-13)

https://goo.gl/xrV98y