○キャンディス・スプリングス~カール・スターケン・トークス(パート1) | 吉岡正晴のソウル・サーチン

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○キャンディス・スプリングス~カール・スターケン・トークス(パート1)

 

(このインタヴューは、キャンディス、カールが前回来日した2016年9月に行ったものです)

 

【Carl Sturken Talks Part 1】

 

28年ぶり。

 

カール・スターケンとイヴァン(エヴァン)・ロジャーズのコンビにインタヴューしたのは1988年7月25日、ニューヨークでのことだった。当時録音したカセットテープ(マクセルXLII-90)が2本になっていたので、少なくとも1時間半以上、おそらく2時間くらいしゃべってくれたのだろう。当時、まだ売れ始めたプロデューサー・チームで、ほとんどインタヴューのオファーもなかったらしい。もちろん、日本人で彼らに話を聞いた人物はおらず僕は日本人として初めて取材したジャーナリストだったそうだ。

 

僕はジミー・ジャム&テリー・ルイスやベイビーフェイス&LAリードのようなプロデューサー・コンビとして注目していて話を聞いてみたいと思った。

 

しかし、ふと考えてみると日本のレコード会社に窓口はなかったので、どうやってインタヴューをセッティングしたのか。いろいろ考えてみたが、ジェリー・グリフィスという人物を経由したのではないかと思う。ジェリーはアリスタでホイットニーを発見した人物で、カシーフのコネティカットの自宅でカシーフから紹介された。

 

ジェリーはアリスタを辞めたあとEMI傘下のマンハッタン・レコードのA&Rマンに抜擢され、マンハッタンでナタリー・コール(故人=2015年12月31日死去)、ギャヴィン・クリストファー(故人=2016年3月3日死去)などをてがけていた。

 

イヴァン&カールのコンビはギャヴィンのアルバムをプロデュースしていたので、ジェリーに頼んだような記憶がある。以前にジェリーはギャヴィンのインタヴュー(1986年7月15日)もセッティングしてくれたからたぶん間違いない。そのインタヴューを元に、翌年1988年に出るギャヴィンの『ワン・ステップ・クローサー』というアルバムの日本盤ライナーノーツを書いた。

 

弾丸トーク。

 

前回、キャンディス・スプリングスがプロモーションで来日したときにスターケンがマネージャー役として帯同していたことを後から知り、大変驚いたが、果たして今回も来日しており、初日のライヴ後彼に声をかけてみた。

 

かつてあなたにインタヴューしたこと、ジェリー・グリフィス、カシーフ、ギャヴィンなどの名前を出すとえらく大興奮して話が弾丸トークになった。

 

ブルーノートのロビーで立ち話が始まったのだが、その時点ではキャンディスのサイン会にはちょっとした長蛇の列ができていた。だが、カールはしゃべるしゃべる。30年分の話を一気に全部しようかという勢いだ。(笑)

 

途中から立ち話もなんなんで、ソファに座ったが勢いは止まらず、いつの間にか、サインの列も終わろうとしていた。せっかくなので、CDにキャンディスのサインをもらい、写真を撮って、カールと改めてランチでもしようということになった。

 

■キャンディスとプリンスの出会い

 

テキスト。

 

ちなみに、キャンディスにプリンスとの知り合った経緯を聞くと、当初はキャンディスからプリンスに連絡しようとしたが、マネージャーにブロックされそれはかなわなかった。

 

しかし、キャンディスがユーチューブにアップしたサム・スミスのカヴァー「ステイ・ウィズ・ミー」をプリンスが見つけて、ツイッター経由でテキスト(メッセージ)を送ってきた。「最初は、本物かどうか信じられなかったけど、たしか、サードアイガールのアカウントからかなにかで本物だってわかった」(ちなみに、そのサードアイガールのアカウントは今はなくなっている)

 

そのときのテキストは「スクリーン・ショット」を取ってあるという。以後はメールでやりとりし、そして、プリンスからミネアポリス行きのエアチケットが送られてきた、という。レスト・イズ・ア・ヒストリー(あとは歴史…)。

 

まさに、彼女のキャリアを決定づけたテキストと言ってよさそうだ。

 

(カール・スターケンとの話、パート2へ続く)

 

 

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■キャンディス・スプリングス、ライヴ13日からブルーノートで

 

キャンディス・スプリングス

日時 2017年3月13日(月)~15日(水)

ファースト18時半~、セカンド21時~

会場 ブルーノート東京

東京都港区 南青山6-3-16 ライカビル

電話: 03-5485-0088

料金 8500円

http://www.bluenote.co.jp/jp/artists/kandace-springs/index.html#

 

ENT>MUSIC>PEOPLE>Sturken, Carl

ENT>MUSIC>Springs, Kandace