○ウォーマック・シスターズ(パート2)
【Womack Sisters (Part 2)】
ウォーマック。
昨日ご紹介したウォーマック・シスターズ。もう少しわかり易く説明しよう。
そのウォーマック・シスターズの両親、ウォーマック&ウォーマックについて簡単に。
彼女たちの父はセシル・ウォーマック(1947年9月25日生まれ、2013年1月25日死去、65歳)、そして母はリンダ・ウォーマック(1953年4月25日生まれ~)。リンダ・ウォーマックは、故サム・クックの娘だ。サム・クックにはもう一人トレイシーという子供がいる。もう一人子供が誕生したが、2歳のとき自宅プールで溺死。セシルは、ボビー・ウォーマックを含むウォーマック兄弟の末っ子第5子。ボビー・ウォーマックの弟。ウォーマック・ブラザーズはサム・クックと親しかったので、リンダとセシルは幼馴染で大人になってから一緒に曲を書くようになり、それが発展して結成したのがウォーマック&ウォーマックというデュオだ。
1983年10月デビュー・アルバム『ラヴ・ウォーズ』をリリース。その後もコンスタントに良質なアルバムを出した。ソングライター時代には、テディー・ペンダグラス、ウィルソン・ピケット、パティー・ラベルらに楽曲を提供してきた。
ウォーマック&ウォーマックは1980年代から数々のアルバムを出しているが、1991年発表のアルバム『ファミリー・スピリット』のジャケットには、すでに6人の子供の写真と、リンダのお腹が大きくなった写真が写っている。そのため、子供は7人である可能性が強い。
ところが、その2年後にリリースされた次作ウォーマック&ウォーマックの1993年5月リリース『ハウス・オブ・ゼカリヤス』のジャケットには、ウォーマック夫妻と5人の子供しか映っていない。一番下のゼクーチャグラ(今回のクッチャ=1994年生まれ)がまだ生まれてないくらいだ。
いずれにせよ、1980年代に生まれた子供たちは、すでに30代。1990年代生まれでも20代。十分プロとして歌える年頃になっているわけだ。
BG、ゼイマニ、カッチャの3人はサム・クックの孫であり、ボビー・ウォーマックの姪っ子でもある。ちなみに、この3人、上からBG(1989年頃の生まれ)、ゼイマニ(1991年頃の生まれ)、クッチャ(1994年生まれ)だ。
Transformation to the House of Zekkariyas
Womack & Womack
Warner Bros / Wea (1993-05-24)
今回デビューしたウォーマック・シスターズも両親が音楽業界における様々なことを教えてくれており、安易に契約をしたりはしてこなかったようだ。
彼女たちの「ダーリング」はまさに60年代風ガールズ・グループの香りを漂わせている。しかし、1980年代から90年代生まれのガールズが、その親・祖父祖母世代の音楽を2017年にやるところが、おもしろい。
ちなみに、ウォーマック&ウォーマックのリリースしたアルバムは次の通り。
① Love Wars (Elektra 60293 – 1983/10)
② Radio M.U.S.C. Man (Elektra 50406 – 1985/6) https://goo.gl/R9GAJd
③ Starbright (UK Manhattan 1005 – 1987/1)
④ Conscience (Island 842471 – 1988/6) https://goo.gl/n42CaA
⑤ Family Spirit (Arista 3072 – 1991/3) https://goo.gl/XkWGW8
⑥ Transformation To The House Of Zakkariyas (WB 45075 – 1993/5) https://goo.gl/Ns2WEl
⑦ Timeless (as The House Of Zekkariyas)
⑧ Sub Conscience (as ZEK)
⑨ Circular Motion (as ZEK / Womack & Womack Project)
ウォーマック&ウォーマックについては、弊著『ソウル・サーチン』第5章に詳細に書いてあります。本は絶版ですので、図書館などでお探しください。電子版をできる限り早く出したいと思っていますが…。
ソウルサーチン R&Bの心を求めて
吉岡 正晴
音楽之友社
ENT>ARTIST>Womack Sisters