●マーロ・ヘンダーソン67歳で死去～LAのトップ・ギタリスト

●マーロ・ヘンダーソン67歳で死去～LAのトップ・ギタリスト

【Marlo Henderson : LA’s First Call Guitar Player Dies】

訃報。

セッション・ギタリストとしてロスアンジェルス、西海岸で1960年代から活躍してきたマーロ・ヘンダーソンが、2015年10月25日死去した。67歳。末期がんで、コロラドで治療を受けていたが、ロスの自宅に戻りたがっていたという。死去した正確な場所は不明。音楽ジャーナリストのAスコット・ギャロウェイ、ロスのミュージシャン仲間らが明かした。また息子のパロ・ロイ・ヘンダーソンも発表した。

評伝。

マーロ・ヘンダーソンは、本名、マーロ・リロイ・ヘンダーソン。1948年5月31日、ニューメキシコ州アラモゴードで生まれた。4歳の頃からサックス奏者の父親の影響で、サックスを吹き始めたのが音楽との出会い。そして、ラジオから流れる1950年代、60年代のR&B、ソウル、ジャズなどに傾注していった。10歳か11歳のときにミッキー・マウスのギターをもらい、それでギターをプレイし始め、徐々にギターをメインにプレイするようになる。

12歳の頃、毎週末になると年上の友人のところに遊びに行き、ギターを弾いたりしていたが、あるとき、その彼が今日は女の子が来ているから、君の相手はできない、と言った。しかし、それを機にマーロはギターに夢中になった。

中学（ジュニア・ハイ）になると、早くも地元のクラブなどで週末にバンドに参加、プレイするようになる。1961年、13歳ころには、すでにプロとしてギャラをとっていたという。2011年にはプロのギター奏者として50周年となった。

十代後半からロスアンジェルス近辺に本拠を移し活動。

1960年代後期にバディー・マイルス・バンドに参加。ここでアルバムなどのレコーディングのほか、ライヴ・ツアーでも活躍。

1970年2月には、バディー・マイルス＆ジミ・ヘンドリックスのライヴがロスのフォーラムであり、これに参加。マーロにとっても忘れられない思い出となった。

1970年代に入るとスティーヴィー・ワンダーのレコーディング、ツアーなど、さらにスタジオ・シーンでひっぱりだことなっていく。

1970年代初期に、マーロは、ジャクソン５のレコーディングにも参加。その後、たまたまマーロとマイケルは近所に住んでおり、偶然近くのカーウォッシュで遭遇した。以来、毎週木曜の午前２時に同じカーウォッシュで待ち合わせ、車がきれいになるまで近くのドーナッツ・ショップで時間をつぶし、他愛ない話をしていた、という。マーロはその後『オフ・ザ・ウォール』他のアルバムにも参加する。

1972年には、バディー・マイルス・バンドに参加していたアンドレ・ルイスがマクサン・ルイスとグループ「マクサン」を結成し、これに参加。その後ラベール、DJロジャーズ、ミニー・リパートン、モーリス・ホワイトのアース・ウィンド＆ファイアー関連、ウィスパーズ、ギル・スコット・ヒーロン、クインシー・ジョーンズ関連、スティーヴィー関連、パトリース・ラッシェン、マイケル・ジャクソンなど多数の作品に参加した。

ジョー・サンプルの『レインボー・シーカー』、ミニー・リパートンの各アルバム、パトリース・ラッシェンの『ピザーズ』ほか、マイケルの『オフ・ザ・ウォール』ほか、アースの『アイ・アム』ほか、ポインター・シスターズ、ノーマン・コナーズ、スモーキー・ロビンソンなど多数の作品に参加している。

1980年代後期にマーロはM5メディアというレーベルを設立。ヒップホップ系のアーティストのプロデュースにも乗り出した。

これだけの実績がありながら、彼自身のソロ・アルバムはついに録音されなかった。ただ、参加したアルバムは50作以上、何千万枚のセールスを記録している。

OBITUARY>Henderson, Marlo (May 31, 1948 – October 25, 2015, 67 year old)

https://www.youtube.com/watch?v=CtTSsBEsQ4g

https://www.youtube.com/watch?v=XWVKtPWJqnw&index=2&list=PLbPF8ZID7nPyw0pOazg_lkHAKu0-l_Y5b

二人いるギタリストの黒人のギタリストがマーロン。

マーロンが参加したアルバムをアットランダムに