★サム・ディーズ~ソウルあれこれ | 吉岡正晴のソウル・サーチン

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★サム・ディーズ~ソウルあれこれ

【Sam Dees : Soul Bits & Pieces】

あれこれ。

昨日グラディス・ナイト&ザ・ピップスの『ヴィジョンズ』のデラックス版再発売CD(2枚組)をご紹介したが、そこで一番メインとなったのが、サム・ディーズが絡んだ楽曲が多かったこと。そこで、グラディスの今回の未発表曲にサム・ディーズが歌った作品があるかいろいろと調べたが、なかなか出てこなかった。そんな過程で2003年にイギリスのケントから出ていたサム・ディーズのCDがあり、ちょっと曲もかぶるが持ってなかったのでアマゾンでぽちった。

彼が書いた作品は生涯で三百数十曲というから意外と少ない。あの山下達郎さんと同じくらいだ。たぶん、一曲一曲ひじょうに丁寧に作っているんだと思う。サム・ディーズの日本での人気がどの程度かつかみきれないが、ある程度日本人のソウル・ファンには支持されているとは思う。いい曲は日本人好みのものが多いからもっとブレイクしてもいいはず。

サム・ディーズは1945年12月17日アラバマ州バーミングハム生まれで68歳になったばかり。脚光を浴びるのが1960年代後期から1970年代初期だから20代前半から30代で一気にソングライターとしてアメリカのソウル・シーンで花開く。

ロリータ・ハロウェイの「クライ・トゥ・ミー」や「ウォーン・アウト・ブロークン・ハート」など本当に素晴らしい作品。「グッド・ガイズ・ドント・オールウェイズ・ウィン」も、タイロン・デイヴィスの「ホームレッカー」も実に味わい深い。よく知られているのはラリー・グラハムの「ワン・イン・ア・ミリオン」。あれも共作だが、サム・ディーズの代表曲。グラディスは毎回アルバムの中に必ず一曲はサム・ディーズ曲をいれていて、彼らの中には「サム・ディーズ枠」があるかのようだ。

しかし、このサム・ディーズはなかなか表舞台に出てこない、インタヴューなどもあまりお目にかかれない。なんでなんだろう。人見知りするのかなあ。あるいは、人前でしゃべったり、歌ったりするのが好きではないとか。きっとビル・ウィザースあたりと同じように朴訥とした感じなのではないかな。一度じっくりインタヴューしてみたい人の筆頭にあがる。

「ソウル・サーチン・レイディオ」でもじっくり特集をしてみたい。


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ARTIST>Dees, Sam