ファイナル | 吉岡正晴のソウル・サーチン

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【鈴木雅之ライヴ、ファイナルは大幅増量】

ファイナルシャンパンキラキラ

マーチン(鈴木雅之)の「シャンペーン・ロワイヤル」ツアーのファイナルが6月22日、渋谷公会堂、いや、今はその名をシーシー・レモン・ホール! (イエー!)で行われた。この日は最終日ということで、増量ライヴ。3月に松尾潔プロデュースでリリースされた最新作『シャンペーン・ロワイヤル』からの作品を中心に、新旧約20曲を熱唱した。

舞台中央、上段におしゃれなバーカウンター。そして、4つのチェアがライトに照らされている。もちろん、バーの棚には何本ものシャンペーンのボトル。一瞬バーの照明が消えて、点灯すると、忽然とマーチンが姿を現した。おおおっ。マジック!  

「シャンペーン」「53F」と歌い終え、マーチンが話し始めた。1986年6月、ちょうど21年前、マーチンはラッツから独立しソロ・シンガーとしての第一歩を踏み出していた。そしてその記念すべきライヴをこの旧・渋谷公会堂で行った。

シンガーとして、絶対にかねえられない夢がある。それは、自分のステージを客席で見ることだ。マーチンはそのソロライヴのチケットを1枚だけ自分のために買っていた。そして、その席で自分が見ているようなつもりで、その席に向かって歌ってみようと思ったのだ。

「そのチケットの座席というのが、28列35番・・・」 「そこに今日座っている人、こちら(ステージ)に来てもらえる?」 カップルがステージに進んだ。女性をステージの椅子に座らせたマーチンは、こう言った。「じゃあ、僕がそこの席に行っていいかな」(キャ~~という悲鳴) 

こうして、マーチンは21年前に買った渋谷公会堂の座席「28列35番」に座ってステージにいる二人に向かって歌いだした。曲は「ガラス越しに消えた夏」。お見事な演出だ。ステージでその歌を聞いていた彼女は、帰り際泣いているように見えた。

「まさか赤坂・・・」が歌われると、さっきまで客席にいたブラザー・ケイ・グラントがステージに呼び出された。しばしトークがあり、ケイが名調子で呼び込みアナウンスを。「・・・ソウル・ダイナマイト!! エナメル・ブラザース!!」 おおおっ、でたか、エナメル! 一年ぶり。

昨年のソウル・サミットのときには、まだ新人アマチュアで前座の前座だった二人組ブラザー・スズ(鈴木雅之)とブラザー・クロ(黒沢薫)。デビューが決まった二人がそのデビュー曲「シーズ・マイ・ガール」を披露した。おそろいのオーダーメードのスーツと靴。あのもったいぶったエナメル靴の拭き方が最高におもしろい。

このエナメル・ブラザース誕生について、「アイズレー・ブラザースを見に行ったときに(マーチン、黒沢が)一緒になって、こういうことになった」という経緯の説明があった。2004年3月のことだ。「だから、このエナメル・ブラザースには、アイズレーの命がはいっているような気がするんだ」 

(そのときのブログ)
2004/03/03 (Wed)
Isley Brothers Day Two: Rock, Soul, Funk, All Happening Here
http://www.soulsearchin.com//entertainment/music/live/diary20040303.html

ツアー・パンフレットにも書かれているが、ソロになってから10年が第一章、ラッツの再結集以降10年が第二章、そして、2007年、今年からが鈴木雅之の第三章が始まるとマーチンは宣言した。次は7月末、ソウル・サミットだ。

渋谷公会堂(いや、シーシー・レモン・ホール)は、規則で10時までに音出しをやめなければならないという。3曲目のアンコールが終わったのは9時55分。ぎりぎりセーフであった。


■鈴木雅之最新作

Champagne Royale
Champagne Royale
posted with amazlet on 07.06.23
鈴木雅之 鈴木雅之&島谷ひとみ
ERJ (2007/03/07)
売り上げランキング: 2228
おすすめ度の平均: 4.5
5 浮いてる・・・?けれど、やっぱり素敵です。
4 恋するアルバム
5 マーチンさんの歌声サイコーです。


■過去関連記事(シャンペーン・ロワイヤル)

March 07, 2007
"Champagne Royale" Is Name Of Martin's Latest Album
http://blog.soulsearchin.com/archives/001624.html

March 08, 2007
After Champagne Party...
http://blog.soulsearchin.com/archives/001625.html

2004/06/28 (Mon)
A Ticket Bind Between Today & 18 Years Ago
http://www.soulsearchin.com//entertainment/music/live/diary20040628.html



■Setlist : Suzuki Masayuki ; Taste Of Martini Tour 2007, "Champagne Royale" @ CC Lemon Hall, Shibuya: June 22, 2007
セットリスト 鈴木雅之 渋谷シーシー・レモン・ホール 2007年6月22日

show started 19:15
01. My Sweetness
02. いびつな夜
03. 六本木慕情
04. リンダ
05. Nothing’s Gonna Change My Love For You
06. Champagne
07. 53F
08. ガラス越しに消えた夏 (28列35番にて)
09. 君を抱いて眠りたい (a cappella)
10. (Instrumental Break)
11. フラッシュバック
12. まさか赤坂Show Time
--. (Kay Grant: MC)
--. Enamel Brothers Intro
13. She’s My Girl (Enamel Brothers)
--. Enamel Brothers Outro
14. 渋谷で5時 ~ A riff of "September","Let’s Groove", "Le Freak"
15. ふたりでいいじゃない ~ A riff of "Le Freak"
16. So Long
17. 夢で逢えたら
Encore:
01. Game Over
02. 恋人
03. & You
show ended 21:55

(2007年6月22日金曜、渋谷シーシーレモン・ホール=鈴木雅之・ライヴ)
ENT>MUSIC>LIVE>Suzuki, Masayuki
2007-83