ようやく始業式。
だけど・・・・
年末で学童保育を卒業した次男が帰宅するため、
なんとなく給食まではのんびりモードです。
五年生の次男
冬休みに伝記を読むという宿題が出ました。
お小遣いでサッカー選手の本を
買ってきていたのですが、
突然、やっぱり宿題はこれにする。と家にあったこちら。
読み終わった後に、
「ママー! 坂本龍馬ってすごい!
心が前向き、考えも前向き!」
考えが前向きってどういうこと?
と聞くと、
「オレも割と心は前向きな方。
サッカーとかで失敗しても
ドンマイドンマイってがんばれる。
でも坂本竜馬は、心だけじゃない。
そうだなあ、うーんと、
戦争をしないで国をまとめようとか、
憲法を作ろうとか、
今の時代に当たり前のことが、
竜馬の時代にはなかったことだったんでしょ?
その頃にしたら新しいことを、
どんどん考られることがすごい!
考えが新しい! そう!それが考えが前向きってこと!
オレも心だけじゃなくて、考えを前向きにしたい!
ふーむ、なるほどなあ。
頭脳とハートのバランスってことですかね。
ハート・・・優しさややる気、もちろんとても大事。
でも、優しさややる気が空回りするとしたら、
そこはちゃんと考えていない時。
それは外の世界に対しても同じで、
人を想うことは大切。
でも可哀そうと嘆いているだけなら、
思いやらない人と生み出すものは実はさほど変わらない。
具体的なアクションについては、
ハートだけでなく頭脳も使って、
どうしたら、よりよくなるかを考えていくことも大事なこと。
地に足がついているかいないか、とも言えるかもしれません。
そして、具体的なアクションを考えるにあたって、
より広い視野で、高い視点・・・
より大きな視座を保とうとすることも・・。
何をするか(Doing)ももちろん大事だけれど、
それ以上にどうあるか(Being)だなと思います。
坂本龍馬の伝記の、はじめに、の部分に
こんなことが書いてありました。
伝記に登場する人は、みんな有名です。
天下を取った豊臣秀吉。大作曲家のベートーベン。ノーベル平和賞をもらったマザー・テレサ。みんな何をしたか、はっきりしていますし、
どんな肩書を持った人かもわかります。
けれども坂本龍馬は天下もとっていませんし、すばらしい芸術作品を残しているわけでもありません。もちろんノーベル賞ももらっていません。けれども多くの日本人が坂本龍馬のファンです。いったいどこに魅力があるのでしょうか・・・。
坂本龍馬がかつやくしたのは、二百六十年つづいた江戸時代がおわるころです。飢饉や大地震がおこり、人々は飢えとまずしさに苦しんでいました。世の中は新しい時代を求めていました。江戸幕府を倒し、新政府をつくろうという流れが世の中に起こってきた時代です。
龍馬はその流れに力をかし、一つの大きな流れにしていきました。
龍馬はその存在そのものを差し出して
時代の流れを生み出したということでしょうか。
まさにDoingではなくBeing
専門家として自分のテーマを突き詰めることも、
もちろん大切で、そういう人も必要な存在。
偉大なるスペシャリストも本当に尊敬します。
でも、スペシャリストだけでなく、
Beingそのもので全体を動かす人が同時に必要。
全体を俯瞰し眺められる人。
その場合、専門家以上に、
その人の人間性、人間としての器、
その人の在り方がものを言う。
エゴを捨て、大きな目的に向かって
いかに自分を差し出せるかどうか、かな。
目的に向かって本当に必要なことを模索した時に
自然に出て来る答は多分、自分だけの利益ではないはず。
そこに対して臆することなくアクションを起こせるかどうか。
それが未来に大きく影響していきますよね。
アフガニスタンで、殉死した中村哲医師も、
一人でも多くの命を救うためには、
一人ひとりの処置よりも、
そもそも病気にならないようにすることの方が重要と、
スペシャリストの地位を投げ捨てて、
灌漑用水作りに尽力した。
坂本龍馬や中村医師のような偉大なことはできないけれど、
自分を取り巻く世界が
少しでも幸せな場になっていくように、
より本質的であること。全体性。
意識したい。
そしてそのためにも、
心と考え、どちらも前向きであろうと、
息子の言葉から、母も思ったのでした。
今回のお正月は、家でのんびりしていたおかげで
長男次男それぞれとたくさん話すことができました。
感謝
今日はこのへんで。
