$自分が見えてくる物語・パーソナルクレド作家 冨永のむ子


年をあけてからのセッションは、

不思議にパートナーシップがテーマになることが続きました。

一番大切な相手だからこそ、通じ合いたいからこそ、

伝わらないという想いもあるかもしれません。

私が、自分たちの関係を見失いがちな時に、思い返しているのが、

吉野弘さんが作られた、この歌です。

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≪祝婚歌≫

二人が睦まじくいるためには、愚かでいるほうがいい

立派過ぎないほうがいい

立派過ぎることは、長持ちしないことだと気づいているほうがいい

完璧をめざさないほうがいい

完璧なんて不自然なことだと うそぶいているほうがいい

二人のうち どちらかが ふざけているほうがいい

ずっこけているほうがいい


互いに非難することがあっても

非難できる資格が自分にあったかどうか

あとで疑わしくなるほうがいい


正しいことを言うときは

少しひかえめにするほうがいい


正しいことを言うときは

相手を傷つけやすいものだと

気づいているほうがいい


立派でありたいとか

正しくありたいとかいう

無理な緊張には色目を使わず

ゆったりゆたかに光を浴びているほうがいい


健康で風に吹かれながら

生きていることのなつかしさに

ふと胸が熱くなる

そんな日があってもいい


そしてなぜ 胸が熱くなるのか

黙っていてもふたりには

わかるのであってほしい


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いまの私が、夫とともに生きることを味わっていられるのは、

結婚式に夫の上司から贈っていただいた、

この歌のおかげかもしれません。

吉野弘さん  贈ってくださった、Hさん


そして、今日、この歌を思い返すきっかけとなった、

クライアントの方々に感謝です。

ついでに夫にも感謝しとくか。

ありがとう。ありがとう。ありがとう。


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