おまたせいたしました(?)!

本日は、さんざん出し惜しみしていた、
物語を初公開いたします。


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フランスの教会にあるその竪琴は樫の木でできていて、
大天使ガブリエルの彫刻が施されています。


竪琴の弦は、天使の輪のような細い金色。

うっそうと茂る森の中では、
かすかな木漏れ日を大切に集めて、

潮風が心地よい海辺では、
プリズムのように反射して、

金色の穂が揺れる麦畑では、
あたりの金色と溶け合いながら、

金色の弦が、きらきらと光を放つのです。


悩める人々はその竪琴を持って旅をします。

寂しさを紛らわせるために、

天からの祝福を確かめるために、

ふるえるほど昂ぶった怒りを静めるために、

人生の行く末を問うために・・・、


誰にも打ち明けることのできなかった胸のうちを、
こっそり打ちあけるかのように

それぞれがそれぞれの想いをこめて、
竪琴を奏でながら旅をします。

想いの全てが音にのり空に放たれ、静かに消えていくと同時に、
人々はみな、本来の輝きを取り戻し、
「そろそろ、自分のあるべき場所にかえらなくては」と、
満足げな笑顔を残し旅を終えるのです。

時に嵐のように、時に夕凪のように、

奏でる人の心に寄り添って歌う金の竪琴。

しろくまママさん、それはあなたです。

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以上、
しろくまママさんのイメージから湧いてきた物語でした。