「活碁新評」 著者:岸本左一郎 監修:秋山次郎
週間碁に連載されていた記事を単行本化したもの。活碁新評をすべて網羅している訳ではないらしい。
2018年になんか書いていたみたいですが書評を書いていませんでした。
だいぶ昔にTwitterで週間碁の記者さんが単行本ネタを募集したときに
この活碁新評をプッシュしたのですが、難しすぎるという理由で没になりました
2018年に一度読みましたが、コロナショックで暇なのでひさしぶりに読み返してみました。
藤沢秀行版の基本手筋事典なんかもこの活碁新評からの引用が多かったので、単行本化されたときは本当に嬉しかった。
他の本にも引用されていることが容易に予想されます。
手筋本はかなりたくさんありますが、元祖はこの「活碁新評」ではないかと思っています。
手筋は詰碁形式で学ぶしかなかったのが、実戦形で示すスタイルは左一郎が考えたものではないか。
そして問題図は現代でも見る図形ばかりで斬新さを感じます。
解答に示されるコメントもなかなか味わい深い。
問題数は130問とやや少なめではありますが
単純に手筋のテキストというだけでなく、
日本の古くて、なおかつ現代に生きている文化に触れる意味でもおすすめの一冊です。