匪石 妻(おんな)
「妻」と「毒」という字は似ているーというネタがありました。記号に過ぎないアルファベットと違って、我らは一字ごとに意味を有する漢字を用いております。そんな漢字の成り立ちを遊ぶように解釈する名著。「漢字喜遊曲」 吉野弘著例えば「無職と書く主婦の所在なさ。いつまでも他人の庇の下に宿を借りているようなー」そんな「主婦」というを吉野弘氏は「主に 箒 を使う女」とする。その 箒 の先にチラつくのは 主(あるじ) です。「麻生家に嫁いだー」と揶揄された我が国初の♀宰相が大国を怒らせました。すると一斉に評論家♂たちが批難しまくっております。穏健派ならばまだよい、普段はそんなを媚中っ!とレッテル貼って「ちゃんと物言ったらいいんですよっ」なんて威勢の良かった輩が「日本に力がなければ、威勢のいい言葉だけでは抑止力にならない。逆に罵倒されても言い返せず情けない状態を晒すだけ。まずは吠えずに力を付けるべき」「力もないのに吠える者は、実際の喧嘩では負ける。日本はそうなってはならない。国民が犠牲になるだけ」と危機感を示した。「口だけ番長は必ず喧嘩に負ける。日本は絶対に口だけ番長になってはいけない。しっかりと防衛力を強化すべき。日本の国会議員にはなんと口だけ番長が多いことか」と御尤もなことを。つまり飼い主の米国には少々楯突くコト申しても実弾喰らうことはなかろう。しかしその相手が彼の国ではーこれが自称自立した♂の本音です。この構図って「極道の妻たち」続けてBSで再見したこの映画とおんなじ。中堅組の組長である亭主を漢(おとこ)にする為に陰に日向に支える妻。それが日頃は相手が誰であろうと一歩も引かぬような豪気な亭主(小林捻持or梅宮辰夫)もいざとなると尻尾を捲いた犬のように。妻(岩下志麻)「あんさんが出来ないならアテが やるさかいにー」まあどちらにしてもが結論なんですけども。