月代に月代に 指田悠志 熟れた月が 水ぎわに止まっている いとしいのは その光りかげんだ まるで 月かげの君を 見ているようだ 君のははおやも みていたのに 透んだ水音が 地の底をながれる われはゆめをみつめる 熟れた月は 生きていて消えない 愛鷹山のかなた 熟れた月は あれに輝いている 自分の無力を感ずる 大切なものは 生きていて消えない。