珠洲市のため池とヒシ
珠洲市のため池には,いろんな植物や動物がいて,観察するのも楽しい。
水生植物のヒシ(菱)もたくさん生えている。
奥能登国際芸術祭2023で
さて,昨年秋の「奥能登国際芸術祭2023」の際,ヒシの実を利用した芸術作品があり,その会場が旧鵜島保育所(1月に自主避難所となった場所)だったので,近所に住むわたしも,準備,受付,そして後片付けまで,少々お手伝いをした。
準備をしている段階で,田舎のメンバーでさえ,ヒシの実を知らない人が多いこと,ましてや,その生きている時の姿を知らない人が結構いることを知ったわたしは,作者と会場責任者に「玄関前に生きているヒシを水に入れて展示しておきませんか」と提案したのだった。
快くOkが取れたので,写真のように,昔の大きな釜を近所から借りてきて水をため,その中に珠洲市のため池からとってきたヒシを浮かばせておいた。ついでに,自宅の池にいたクロメダカも数匹泳がせておいた。
期間中たくさんの人が,この生きたヒシを見てくれたようだ。
期間中,わたしは,ヒシの花や実の展示が切れないように,ため池から,ある程度多く持ってきて,自宅の池に離しておいたのだった。
自宅の池のヒシ
そして,今年…である。
5月中旬に入って,何やらこれまで見たことのない植物が池底から出てきているような気がしていた。もしや…と思って,近づいてみると,ヒシの葉っぱだ。
昨年,落ちたヒシの実から,発芽したのだ。
あの不思議な形をしたヒシの実からどのように根が生えているのか,一株だけ抜いてみた。
それが下の写真。
根は,実(種)から伸びているというより,一度,一本の茎が出ていって,そこから根と葉に分かれていってくる感じだ。不思議な発芽の仕方だなあ。
今後,どのように蔓延っていくのかも観察していく。
蔓延るヒシは困るが…
このヒシも,あまりに蔓延ると,湖底まで光が届かなくなるし,しかも枯れた後にはすべて水の中に沈んで有機物となって,あまり池にとっては良さそうではない。
その証拠が下の写。放っておくとこんな状態になってしまって,とくに観賞用池ではなくなってしまう。
今年の蔓延り具合を見て,撤去するかどうか決めることにしよう。
でも,小さくて白い花はかわいいんだよな。