今回は、管理職向けの「生産性向上マネジメント」⑤として、「指摘は具体的に、はっきり伝える!判断は早く!」「ゴールをしっかり明示し、任せたら部下を信頼。サポートに徹する。」についてお話ししたいと思います。

 

◎指摘は具体的に、はっきり伝える!判断は早く!

◎ゴールをしっかり明示し、任せたら部下を信頼。サポートに徹する。

 

曖昧な指摘は、認識のズレを生む

指摘が曖昧だと、部下は、そのために何をどうすればという、行動を具体的に認識することができません。かといって部下から確認しようにも、多忙な上司に手間をかけたり、迷惑をかけたくないと考えてしまい、躊躇して聞けなかったりします。そうすると、部下は、意図を確認できないままの認識で行動してしまうためズレを生み、結果、上司が意図した成果に繋がらないことになります。

 

相手に意図を伝えるための「的確な指摘」の3つのポイント

①イメージを視覚的に伝える

②作業内容を5W2Hの視点で伝える

③認識の確認機会を設ける

相手に意図が伝わらないのは、双方で認識の疎通が出来ていないためです。相手の認識が理解できていれば、口頭によるものであっても相手も受け入れやすくなります。そのためには、まず、自身の認識や意図することを図などで視覚化し、相手に伝える工夫が必要です。その上で、作業内容について、5W2Hの視点で具体的に説明し、最後に双方で認識の相違が無いかどうかの確認の機会を設け、相手の理解を深めることが大事です。

 

部下を信頼しサポート

認識に相違がなくても、方法が相違することや、時には失敗することもあり得ます。しかし、その都度、「個々間違ってるよ」「なぜ聞いてこない」などという指摘をしては、萎縮してしまい、自主性が育ちません。失敗しても「できるよ」「大丈夫」という言葉でフォローすることで、逆に気付きが生まれ、失敗も生かされます。段階的なサポートにより本人の自主性を促し、そして成功すれば積極的に褒めることで、その成功体験が自身と信頼関係を生み、次のステップに繋がります。

 

 

ちょっとしたコツ集

・資料の修正の指摘、感想、本筋とは関係ない個人の関心による宿題、修正後再度見せる必要があるのか、ないのか。判断がとても速く、考えていることはストレートに伝えてくれ、要らないものは要らないとはっきり言ってくれるので部下としては作業がしやすかった。

・部下がレクに来た際、部下の話を遮ることなく、丁寧にうなずきながら真摯に傾聴してくれ、その後、短時間でとても的確な判断を示してくれるとともに、その判断理由を部下に対てもとても分かりやすく説明してくれる。無駄な宿題も出さない。

・期限がある仕事について、議論の繰り返しで結論がまとまるのは期限直前で、それから作業を行うため、徹夜の連続であったが、課長が交代し、期限を意識した議論や方向性を具体的に支持してくれるようになり、徹夜の作業が大幅に無くなったことがあった。

・重要な案件は主体的に部下へ対応を指示する一方で、重要度がそれほど高くない案件は対応を部下へ一任するといったように、「指示する仕事」と「任せる仕事」が明確に分かれている上司は仕事がやりやすかった。

 

いかがでしたか?次回は「身近な生産性向上策(一般社員編)」⑥「業務を抱え込まない。社内メールやミニ会議で業務の情報共有。」についてご紹介したいと思います。お楽しみに。

 

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老後や障害、遺族となった時に心強い味方である国の年金制度。簡単に言うと、原則的に保険料を納付して、それぞれ受給資格を得ると、年金が支払われるという仕組みなのですが、保険料はいつでも払えるというわけではありません。

 

保険料は、原則的に納期限から2年以内という時効があって、それを過ぎると払いたくても払えなくなってしまいます。原因が、自分が忘れていたなど、自分の責任であれば仕方のないところですが、これが、役所側の責任だったから納得いきませんよね。

 

そこで、国民年金では、保険料を納められなかったり、各種手続を行えなかった原因が、年金事務所や市区町村役場などでの事務処理誤りによるものである場合※に、年金事務所に申出を行い、承認されると、時効にかかわらず、保険料(特例保険料※)の納付や各種手続を行うことが可能なんです。

 

「国民年金 特定事由等該当申出書」

 

※主な事例

・事務処理の遅延により、納付書が届かず2年を経過してしまい、保険料を納めることができなかった。

・事務処理誤りにより、手続きを行うことができず、認定を受けることができなかった。

 

注)なお、次のような事例は対象とはなりません。(納付/手続きが可能なため)

・事務処理誤りにより、前納制度による保険料が納付できなかったので、仕方なく通常の額で納付していた。

・事務処理誤りにより、追納申込の時期が遅れたため、高い納付額の保険料を払わされてしまった。

 

※特例保険料

申出が承認されますと、日本年金機構から納付書が送付されますので、承認日から2年以内に納付することになります。なお、保険料額は、納付できなかった期間当時の額になります。

 

このように、過去に納められなかった保険料があって、それが役所のミスだったという方は、当時の状況について、できるだけ、分かる資料を集めたり、記憶を思い出したりしていただくなどによって、年金を受給できたり、額を多くできる可能性がありますので、一度確認してみてください。

なお、年金記録がおかしいと思ったら、手遅れになる前に、年金事務所や社会保険労務士に相談しましょう。

 

※詳細は、日本年金機構ホームページもご参考に。

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今回は、一般社員向けの「身近な生産性向上策」⑤として、「仕事が詰まっていないときは、目標時間を決めて相談、概要ができたら見せる」についてお話ししたいと思います。

 

仕事が100%詰められていなくても、段階的に上司に報告し状況を共有。概要が完成したら相談して方向性を擦り合わせる!

自分一人で考え込まない。やり方や方向性に不安を感じたら、上司に積極的に相談。上司と状況が共有できていれば、アクシデントも最小限に抑えられます。

 

業務のコツ

多忙な上司に話しかけるのは難しいもの。では、どのようにして話しかえればよいのでしょうか。

 

①スケジュールの確認

例えば、スケジュール管理ソフトやホワイトボードなどで、上司のスケジュールを確認しておき、暇そうな時間帯を狙って話しかけるようにしましょう。

朝一番に予定変更も含めてチェックします。会議や外出などの前だと、忙しく、気持ちに余裕がない可能性が高いため、それらの時間を避けるようにします。

 

②アポイントを取る

そこで、空いた時間に、「少し作業のことでご相談があるのですが。」などと、前置きを入れて、上司に話しかけます。

特に営業職など日中外回りで、スケジュールがびっしり詰まっているときには、始業や休憩後などの隙間の時間を見つけて、アポイントを取るようにします。

また、込み入った話なら、少し時間をいただきたい旨も併せて伝えておく方が望ましいでしょう。

 

③内容は要点整理して簡潔に

せっかく上司に話せる機会を得ても、要領を得ない内容となっては、貴重な時間を無駄にしてしまうばかりか、上司からも、要領の悪い人間と評価されてしまいます。

何の(報告、連絡、相談)、どのような、その結論と根拠、所要時間など、内容をこれらの項目に要点整理して簡潔に話せるように、頭の中でイメージトレーニングをしておくとよいでしょう。さらに簡単な説明資料や、想定問答なども考えておくとより効果的ですので準備しておきましょう。

 

 

これらのポイントに注意して対応すれば、上司も忙しい自分に配慮してくれる部下だと思い、より親身になって対応してくれますし、上司の関係もより円滑になっていきます。

モチ欄、その時の状況によっては、うまくいくばかりではありませんが、これらのポイントに注意して接していれば、いずれは良い結果に繋がっていくものと思われます。

 

チームですから、上司に話を通さずに勝手に仕事を進めるわけにはいきません。たとえ数分程度でも、そのタイミング等に注意しながら、上司とのコミュニケーションをとり、効率的に仕事を進めていきましょう。

 

 

ちょっとしたコツ集

5060点ぐらいの資料を作って早めに上司に相談する。

60点の資料をさっさと作成して、いろんな人との議論・確認を経て洗練させればよいという意識を持つ。

・方針が固まっていないものに多くの労力をかけない。相談に必要な最低限の資料を早く揃えて相談し、上司の方針を確認する。

・できあがり目標時期を決めて、その段階のもので相談する。

・アウトラインができた段階で発注者に見せる。

 

いかがでしたか?次回は「生産性向上マネジメント(管理職編)」⑤「指摘は具体的に、はっきり伝える!判断は早く!」「ゴールをしっかり明示し、任せたら部下を信頼。サポートに徹する。」についてご紹介したいと思います。お楽しみに。

 

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いよいよ、201910月1日から、消費税率が8%から10%に引き上げられますが、これに伴い、主に低年金受給者を対象に、国から給付金が支給されることになっています。

 

この制度は、年金を含めても所得が低い方(前年の所得が老齢基礎年金満額以下の方など)の生活を支援するために、年金に上乗せして非課税の給付金を支給するというものです。

 

テレビでも、以下の日程で、スポットCM(15秒)が放送される予定ですので、注意して見てみてください。

 ①9月16日(月)~1013日(日)全国民放70

 ②12月2日(月)~12月8日(日)全国民放70局(予定)

 

2019年4月1日時点で老齢・障害・遺族のいずれかの基礎年金を受給されている方で、以下の受給要件に該当する方には、今年の9月頃に日本年金機構から手続きの案内が送られます。なお、今年の4月2日以降に年金を受給される方の場合は、年金の裁定請求時に併せて行います。届いたら、申請期間内にお住まいの市区町村で行います。

 

給付金の受給要件:

 給付金には、老齢、障害、遺族の3種類があり、

 給付金を受け取れる方とは、以下①②の全てを満たす方です。

 

①いずれかの年金受給者である。

 ・老齢:65歳以上の老齢基礎年金

 ・障害:障害基礎年金

 ・遺族:遺族基礎年金

 

②各年金につき、以下の所得条件を満たしている。

●老齢:次の1、2とも

 1.同一世帯の全員が市町村民税非課税

 2.前年の公的年金等の収入金額※とその他の所得との合計額が879,300円以下

 ※障害年金、遺族年金等の非課税収入は含まれません。

●障害・遺族

 前年の所得(障害・遺族等年金を除く)が4,621,000円以下

 ※扶養親族の数に応じて増額

 

給付金の金額(月額):

老齢:①5,000円 × 納付月数/480月 + ②10,834円 × 免除月数/480

障害:5,000円(2級)、6,250円(1級)

遺族:5,000円(年金受給者が子2人以上の場合は、子の数で割った額をそれぞれ支給)

 

※給付金の初回支払は、12月中旬を予定しています。

(以後、2か月ごとに2か月分を支給)

 

※計算例

老齢基礎年金を例に、上記の計算式に月数を当てはめると・・・

5,000円 × 360月 ÷ 480月 = 3,750

10,834円 × 60月 ÷ 480月 = 1,354

① + ② = 5,104

・・・10,208円(2か月分)が2か月ごとに支給され、年間で61,248円になります。

 

 

あと、生活保護受給の方は、原則対象にはなっていません。また、年金受給者の支援給付金ですから、年金を受給している必要があります。現在は、10年間加入し納付すれば年金が受給できますので、年金がもらえるのか、いくらぐらいになるのかなど、ご自身の年金記録を確認しておきましょう。

なお、年金記録がおかしいなと思ったら、手遅れになる前に、年金事務所や社会保険労務士に相談しましょう。

 

※給付金手続時の注意

対象者の方には、「日本年金機構」から封書が送られてきますが、封書の表に「日本年金機構」と書いてあることを必ず確認してください。

また、くれぐれも「年金生活者支援給付金」をかたる詐欺には十分ご注意ください。

 

※詳細は、日本年金機構ホームページもご参考に。

 

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今回は、管理職向けの「生産性向上マネジメント」④として、「作業指示は、趣旨・スケジュール・成果物のイメージ・重要度を明示」についてお話ししたいと思います。

 

作業指示は、「趣旨」「スケジュール」「成果物のイメージ」「重要度」の4つのポイントで明示!

 

管理職として大事な業務は、経営方針に基づいた業務に対して、部下に指示を出し、部下を動かすことです。しかし、思いつきで、筋が通らない指示を出したり、指示が不明確だったりすると、部下は混乱してしまいますし、いずれ、その指示も聞かなくなってしまいます。

 

「作業指示に大事な4つのポイント」

管理職が作業指示を出す際に、部下に明示すべき重要なポイントは次の4つです。

 

1.作業の趣旨

「A商品の資料をまとめておいて」とか「B企業のデータを抽出しておいて」という作業だけの指示はよくありません。やってほしいとのみ依頼しても、何の目的で、どれくらいのレベルを求めているのかが部下に伝わらず、十分な精度が得られません。

作業を依頼する際には、その趣旨、それに至った背景や目的があるはずです。要領を得ない資料となったり、何が言いたいのか分からない資料とならないよう、作業の背景や目的などを明示することが大切です。

 

2.スケジュール

「時間がある時に」とか「なるべく早く」という曖昧な指示はよくありません。人は大抵、期限を設定されなければ動けず、集中した良い仕事はできません。

管理職自身のスケジュールを見て、その仕事がいつまでに完成してほしいのか、また、部下の能力などを鑑みて、作業の期限を明示することが大切です。

 

3.成果物のイメージ

「C社用のプレゼン資料を作っておいて」とか「サンプルデザインを作っておいて」という指示がありますが、思っていた形式や構成と全然違ってしまっていると、せっかく依頼してもゼロからやり直しということにもなりかねず、部下も徒労感だけが残ります。

アウトプットイメージとも言いますが、成果物の全体像や概要が双方で共有されていれば、思い違いによる無駄がなくなり、作業の進行もスムーズになりますので、作業の成果物のイメージを明示することは大切です。

 

4.重要度

作業によって重要性は異なります。中には、前に依頼した作業よりも、重要性が高く先に取り組んでもらいたい作業も発生します。しかしそれを、「ちょっと急ぎで」と指示してしまうと、前に依頼した作業よりも急ぎなのかはっきりせず、部下は混乱してしまいます。

イレギュラーに緊急な仕事が入れば対応せざるを得ませんが、基本は、チームの目標管理上の視点で、その仕事の優先順位や重要性を判断し、その仕事に基づいた作業の重要度を明示することが大切です。

 

また、働き方改革において、残業時間の上限規制など、労働時間の対応が重要視されている中、労務管理の責任者である管理職として、部下の勤務時間内の作業の徹底は言うまでもありません。

 

そして最後に、「いつでも質問していいよ」と伝え、できるだけ忙しそうな雰囲気を出さないようにし、一度指示を出したら、言いたくなることがあっても一定の期間を設けて、じっくり待つことが、4つのポイントを生かすコツです。

 

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私の好きな言葉に、山本五十六の有名な名言があります。人材育成の重要なポイントが集約されていますね。

 

「やってみせ、言って聞かせて、させてみせ、ほめてやらねば、人は動かじ。話し合い、耳を傾け、承認し、任せてやらねば、人は育たず。やっている、姿を感謝で見守って、信頼せねば、人は実らず。」

 

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ちょっとしたコツ集

・「なぜ」この作業が必要なのか。誰からの依頼で何に使用するのか。「いつまでに」「どの段階まで」仕上げる必要があるのか。粗々な案でもいいから早くほしいときは、その旨を伝える。

・成果物のイメージは、白紙に手書きのアウトラインでよいので伝える。

・必ず段取りとスケジュールを示して作業を指示してくれるので、何をいつまでにやるべきかのミッションが明確になるとともに、チーム全員の共通の認識として、その後の作業がスムーズに進められた。

・業務の優先順位付け、業務の割り振り、作業の趣旨の伝え方がとても明確で、部下が仕事をしやすい。全体の方向性も見据えながら部下の立場で考えてくれている。

・週1回、月1回の打ち合わせで軽い案件、重い案件を振り分けて管理。PDCAサイクルにのっとった指示をしてくれるため、案件を溜めることなく進められる。

 

 

いかがでしたか?次回は「身近な生産性向上策(一般社員編)」⑤「仕事が詰まっていないときは、目標時間を決めて相談、概要ができたら見せる。」についてご紹介したいと思います。お楽しみに。

 

よろしければ、こちらも→ 事務所HP