■ マルチジョブホルダー制度■
おはようございます、東京都府中市の社会保険労務士 飯田弘和です。
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【チェックポイント その347】
マルチジョブホルダー制度
2022年1月1日から、マルチジョブホルダーという制度が始まっています。
マルチジョブホルダー制度とは、複数の事業所で勤務する“65歳以上の労働者”が、そのうちの2つの事業所での週の所定労働時間の合計が20時間以上ある場合に、本人からハローワークに申し出を行うことで、雇用保険の被保険者になることができる制度です。
この制度によって影響を受けるのは、65歳以上の労働者を雇っている会社です。
具体的には、65歳以上の労働者であって、かつ、週の所定労働時間が20時間未満の労働者(雇用保険の被保険者でない労働者)を雇っている会社です。
このような労働者については、兼業で2か所以上の会社で雇われている場合、2つの会社の所定労働時間を合計して週20時間以上であれば、労働者自らの手続きによって、雇用保険に加入できることになりました。
会社にとっての影響として、雇用保険料の本人および会社の負担が生じます。
また、加入や喪失の手続きは労働者自らがハローワークで行うのですが、加入と喪失の手続きの際に、事業主の証明が必要となります。
証明を求められたら、会社は速やかに協力しなければなりません。
それと、この労働者が退職の際には“離職証明書(離職票)”の交付が必要となるので、事務負担も増えます。
最後に注意事項として、労働者が申し出を行ったことを理由に、解雇や雇止め、労働条件の変更等の不利益な扱いはできません。
この制度は既に始まっています。
今後、65歳以上という縛りも徐々に無くなっていくと思われます。
多様な働き方を後押しするような制度改正が、今後も続くのではないでしょうか。
〈詳しくは、HPにてご確認ください〉