開業したての頃は、1日6-7人という日が続きました。

 

これは私の開業の準備、下調べが足りなかった。

適当なテナントがあったので、ろくに準備もせずに

契約して、事前の宣伝も何も行わなかった。

「患者がたくさん来たらどうやって断ろう」とか

本気で思ってました。

 

「大学病院とは違うのだから」と開業する前から

言われていましたが、

患者さんがたくさん来て困っているところばかりで

勤務していたので、そういう感覚がとれないのです。

 

うちの勤務医も同じで、大学を離れて随分たちますが

「親知らずを抜歯すると神経麻痺が起こることが

あります。上の歯を抜くと鼻と通じて入院して

治療が必要になることがあります」と

患者を脅している。

「ほどんど可能性のないことならいう必要ないのでは?」

と言っても「可能性のあることはすべていうべきです」

といって譲らない。患者さんは嫌がってやりませんから

患者数はいつも少ない。一事が万事その調子なので

コロナ騒動が落ち着いてきても予約表にいつも穴が

空いている状態。さすがに最近は少しは考えたのか

言い方はやわらかめにはなっていますが。

そういう私も、口コミに「態度が悪い」と書かれているから

気をつけてはいますが、節々にそういう雰囲気が

でているのでしょうね。

 

 

看板や掲示もどこに歯科医院があるかわからないような

適当なものを掲げていました。

しばらくして「これではいけない」と

見やすい看板を作ったり

新聞の折り込みチラシをつくりましたが、

たまたま営業に来たデザイナーに依頼して作った

チラシが、今から見れば気味の悪い暗い感じの

カレンダー。

「保険では経営できない、早く自費の患者を

増やして精度の高い治療をしたい」という

あせりもあり、また、その頃、経営以外の

重大な問題も抱えていたので、今から考えると

何もかもが狂っていました。

 

教訓としては

①事前の宣伝告知「何月何日開院」をする

②事前の予約を受け付ける

③明るい感じの広告を事前に出す

④とりあえず、どんな患者でも受け入れる

 障害者、感染症、あばれる子供、難しい根管治療

⑤周囲の歯科医院と比較して、早い時間

あるいは遅い時間の診療もする

⑥余計な設備を置かない(CTなど後で置ける)

⑦はじめは予約を守る患者の方が少ないから

遅れてきても嫌な顔をせずに診察する

⑧技工室はあったほうがよい、

技工士がいた方がよい、が良い人がいなければ

後日でも可。

(設備は、だんだんに増やしてゆく)

 

開業してスムーズにやっている人はこんな所では

つまづかないでしょう。

 

とにかく、この段階の目標は予約表を埋めることです。

ブランド力も何もありません。

 

トヨタも始めは技術力もなく、アメリカの車に比べて

さんざんだったのは有名な話です。

私がトヨタだというつもりはありません。あんなりっぱな

会社でも始めは大変だったということです。