大学病院と違って、歯科開業医には何の権威もありません。
偉そうにしてみても「たかが町の歯医者」
歯科医師と患者さんとの信頼関係によって
診療は成り立っています。
信頼関係というのは、ていねいな説明が必須ですが
何でも詳しくていねいに話すればよい、
説明すればよい、というものではありません。
あくまで歯科治療技術の上に立つ信頼関係です。
会話①
歯科医師「治療としてはA,B,C,D,Eの治療方法があります。
長所、短所はそれぞれ、これこれこうこうです」
詳しく時間かけて説明したら患者さんは「結局どれがいいのですか」
歯科医師「今、お話した長所短所があります。自分で決めてください」
患者さん(全部、患者に決めさせるのは先生の責任逃れだよね)
このように感じている患者さんは少なくありません。
会話②
患者さんB「この間、治療したところが痛くて眠れない」
歯科医師「神経をとらずに治療した場合、痛みが出ることが
あることは、この間、お話しました」
患者さんB「こんなにひどくなるのなら初めから神経とってくれ」(怒)
会話③
歯科医師、(処置後に)「治療したところの痛みがひどかったらお電話ください」
(患者さんから電話)「痛みがひどいです」
歯科医師「出してあるお薬飲んで様子みてください」(電話切る)
実際にあった会話です。
ちょっとひどいので、担当を変更しました。
こんな対応だと、どんな説明をしてあっても
信用はがた落ちです。
痛みがでない、少ない処置方法を選んであげるようにして
どうしても痛みがひどくなるときはそのように
事前にお話します。
これにも程度があります。
会話④
歯科医師1「上の奥歯を抜くと、上顎洞に穴が開いて入院して処置を
受けないといけないことがあります」
患者C 「.....」
歯科医師2「(レントゲン見て)骨幅ある程度あるし、
口腔上顎洞瘻を作る可能性はほとんどなさそうだし
そこまで患者さんを脅さなくてもいいのでは?」
歯科医師1「起こる可能性のある偶発症はすべて事前に患者にいうべきです」
歯科医師2「起こるパーセンテージを言わないとただの脅迫でしかないよ」
実際に勤務医とした会話ですが
過大な告知はどんなもんですかね。
インプラントの講習受けると、告訴対策に
「歯科医師の仕事の半分はしゃべるのが仕事」という
弁護士さんの話もありましたから、
気持ちはわからないでもないが、....
偶発症の告知について思うのは
「浸潤麻酔をすると、アナフィラキシーショックで死ぬことがあります」
という告知をしなければならない、という話は出ることないですよね。
言えば、歯科治療を受ける人は激減するでしょう。
そこまで言うと信頼関係もなにもないと思います。