激動の転換点を迎えている社会で生き抜き方法を教えてくれる。

その方法として、

創造的破壊で既存のルールを変えろ!!

 

失敗の本質を第二世界大戦に敗退した日本を基に考える。

誤判断を許容した日本軍組織の特性を明らかにする。

 

生死が隣り合わせの極限状態である戦場では、いくつもの「想定外の変化」を乗り越える必要があった。対応できる者だけが生き残った。

 

日本において、

開戦から終戦と高度経済成長期と世界経済危機(1990年~現代)が酷似している。

 

変化に直面しており、過去に成功した組織が内部で抱える次の失敗を避け、新たなイノベーションを成し遂げるため、失敗の原因を23ではなく、大きく7つに分け説明する。

 

➀戦略性

戦略があいまい。

目標達成につながる勝利がない。

無意味な勝利が多かった。

 

大事なものは指標。

戦略=追いかける指標

 

体験的学習による成功(戦略のない成功、偶然の成功)ではダメ。

最終的には、敗北する。

同じ指標ばかり追い続けても敗北する。

常に有効な指標を見つけ続ける。

 

➁思考法

日本のような1つのアイデアを洗練させていく考えではなく、ゲームのルールを変えるような劇的変化を起こす考えが必要である。

 

「人(優秀な人材を抜擢する)」、「技術」、「技術の運用」を創造的に破壊し、ルールを変える。

組織学習における個々人からのフィードバックを効果的に組織全体に反映させる仕組みが必要。

③イノベーション

 イノベーションとは、新しい指標で戦う事である。

イノベーションを創造する3ステップ

Step1:「既存の指標」の発見

Step2:敵の指標の「無効化」

Step3;「新指標」で戦う

 

イノベーションを起こすための学習方法

ダブルループ学習

想定した目標や問題に間違えがあるかと常に吟味しながら、問題解決を行う。

×シングルループ学習

目標や問題は基本的に正しいと考え、問題解決を行う。

 

④型の伝承

イノベーションの本質を理解できない人が「単なる形式」だけを伝承してしまっている。

その為、組織セクショナリズムでチャンスを潰す。イノベーションを敵対視する。

 

⑤組織運営

上層部が「自分たちの理解していない現場」を蔑視している。(権威主義)

上層部が「現場の優秀な人間の意見」を参照しない。(傲慢)

スタッフの自主性・独立性を引き出し、成果の最大化を行う必要がある。

 

キング元帥(第二次世界大戦 米艦隊司令長官兼作戦部長)によると、

組織の活性化には、

・各自精一杯仕事をさせることが重要。

・実践で結果を出した少数の優秀な者に、できるだけ多くの仕事を与えるのが良い。

・いつもでも同じ仕事を与えない。仕事内容をローテーションする。

 

優秀な人と評価する指標

・迅速な行動力と執念

・効率良く、成果を挙げる。

 

また、プロジェクトごとにリーダーを選出し、プロジェクトが完了すれば解散するのも一つ。

 

⑥リーダーシップ

リーダーとは、「新たな指標」を見抜ける人。

アイデアやイノベーションは、組織のあらゆる階層から生まれる。

リーダーは組織の可能性を決める。

成果を挙げる組織となるためには、「楽しくないこと」にあえて真正面から立ち向かい、緊張感、使命感、危機感を維持できる「不均衡を生み出す」。

⑦日本的メンタリティ

空気を読んでしまう。

これにより、

・「話が別」という指摘を拒否。

・一点の正論で問題全体の疑問を待たず、染め抜く。

 

一つの正論で結論全体を決めつけてしまう。

例えば、脱いだ靴の揃え方で、相手の性格を決めつける。

 

「影響比率」を明確化し、誤認を打ち破る知恵を身に付ける。

 

方向転換を妨げる要因

・都合の悪い情報を無視する。

・希望的観測に心理的に依存していく

・多くの犠牲を払ったプロジェクト程撤退が難しい。

 

その為に、リスクを考慮して最終目標を計画する。

 

リスク対応

・迅速に対応する。

・真実を正確に把握する。

・周知する。

 

リスクは背いてはいけない。