蜩と秋茜の頃 | 空を見上げて










賑やかだった

真夏の蝉時雨も




朝夕の涼しげな風とともに

次第にひぐらしの

カナカナカナに代わってきて






空も徐々に

秋の空になってきました

















ひぐらしのカナカナカナに

誘われるようにして


何処からともなく

赤トンボもフワフワと

そこら中に飛び始めています








蜩と秋茜





それはまるで

夏の使者と秋の使者とが


季節のバトンを

受け渡しているようです




















夕暮れ時になると

秋の虫たちも

一斉に鳴き始めて




そろそろ十五夜お月様だよって






中秋の名月も

もうすぐだよと


教えてくれているようです











空を見上げて

















私の住む町は

小さな田舎町なので


コオロギさんが

なんの違和感もなく


コンビニの店内や

小さな食堂の片隅でも


普通に元気に鳴いています




外に追い出されることもなく

元気に鳴いています





そんなこの町の雰囲気が

私は好きです











またひとつ

季節が過ぎて



季節を越えて







毎年毎年繰り返す


昔から変わることのない

季節の使者たちの

季節のバトンタッチ




今年もまた秋へと

季節の受け渡ししています









そうやって

幾度も幾度も


過ぎ行く季節を重ねて








時を重ね合う

















もうすぐ十五夜









どうかすべての子供たちが
9月を乗り越えて

未来への扉を
開いていますように






巡りくる季節を重ねて






















どうぞ佳き秋の日を