2023年12月のこと、静岡の建築見学に行ってきました。

行先は、かんなみ仏の里美術館、資生堂アートハウス、秋野不矩美術館、日本基督教団駿府協会、グランシップ、草薙総合体育館の6か所です。

まずは、かんなみ仏の里美術館で、設計者は栗生明氏です。

ここは函南町桑原区で守られていた24体の仏像を保存するために建設された美術館です。

2012年4月竣工ですので、12年が経過した建築物です。

方形の二対の屋根が印象的ですし、前庭があったりして趣はありますが、それ以外はあまり特徴はないかなー

 

次は函南からバビューンと浜松近くまで走って、資生堂アートハウスに到着です。

しかし、残念ながら2022年8月以降、設備メンテナンスのため休館になっていました。

HPを確認したところ、今年の3/1~6/1までは開館になっているようです。

設計者は高宮真介と谷口吉生の両氏によるもので、1978年竣工後、翌年に建築学会賞(作品賞)を受賞しています。

外観のみ見学できましたが、当時流行っていたラスタータイルと打ち放しコンクリート、屋上には綺麗にメンテナンスされた芝生が貼ってありました。

すぐ近くに東海道新幹線が走っていて、割とうるさい立地です。

ここらあたりだと土地はいっぱいあるだろうに、なんでこの場所なんだろうか?というロケーションでしたねー

建物の外観もこれといった特徴はなかったような、、、

中に入れればまた違ったかもしれません、残念!

資生堂アートハウスの次は浜松市秋野不矩美術館へ向かいます。

ここは建物外観の写真が強烈だったので、ぜひ訪れて見たかった場所です。

ところで、秋野不矩ってなんだろ?と思っていましたが、人の名前でした。

天竜市に生まれ93歳まで海外(特にインド)を含め精力的に活動された画家でした。

建物は藤森照信氏の設計です。

美術館は丘の上にあり、エンランスから美術館へのアプローチを登っていくと、「望矩楼(ぼうくろう)」という茶室が右手に見えてきます。

天竜ヒノキをはじめとする地域の素材を採り入れているそうで、藤森氏独特の建築物?ですが内部は非公開になっていました。使っているのかな???

秋野不矩美術館もご多分に漏れず個性的な建築物ですが、藤森氏の建築は自然素材をふんだんに使っているからか温かみを感じますし、ものすごく好きかと聞かれると???ですが、なぜか惹かれるものはありますねー

屋根は長野県諏訪産の鉄平石で葺かれ、外壁はワラと土を混入した着色モルタルと天竜の杉材の板で覆われているそうです。
雨どいは、ヒノキとサワラの半丸太をくりぬいた木製となっていて、雨の日は雨どいから、雨が滝のように流れ落ちる光景を見れるそうです。

内部は秋野不矩さんの作品が穢れのないもので、土足は似合わないということで裸足で鑑賞する美術館になっています。

小さな美術館ですが、内部も温かみのある空間でした。

ここは近くに行かれた際にはぜひ立ち寄られることをお勧めします。

ここから、静岡まで戻って日本基督教団駿府協会に立ち寄りますが、ここも残念ながら閉まっていました。

まあ、教会だから仕方ないかなー

設計は西沢大良という方です。

外観は杉板を縦張りにして、一部は焼いている?一部はペンキ塗り?ってな感じですが、中の礼拝堂に差し込む日の光の写真が美しかったので見てみたかったのですが、残念!

ここからグランシップに向かいます。

正式名称は静岡コンベンションアーツセンターで、建物用途はホール、芸術劇場、図書館となっています。

設計者は磯崎新氏ですが、度肝を抜かれるほどの巨大さと威圧感がありますし、名前と外観で巨大船をイメージした建物だとすぐにわかります。

地下2階・地上12階建で延べ床面積は60,360m2、全長200m、高さは約60mと巨大な建造物です。

外壁に金網が設置してあったので、剥落でもしたのかな?と検索してみると、そのとおりで、竣工から5年後に外壁に使われているスレート材が剥落し飛散したようです。

ただ、金網も非常にデザインされたもので、よくよく考えて見ないと最初からデザインとして設置してあったものかと見間違うほどでした。

内部も見学しましたが、内部空間はごく普通で、特筆するようなものはなかったかも、、、

しかし、この巨大建築は個人的にはなんとも説明しようがないし、評価も難しいというか、自分程度ではとても評価はできないと感じました。

まあ、でもここも近くに行かれた際にはぜひ立ち寄られることをお勧めします。

そして、本日の最後の作品はグランシップの近くにある草薙総合運動場体育館です。

大好きな内藤廣氏の作品ですから、ここも一度訪れて見たかった場所でした。

建築の概要は下記を読んでもらった方が良いと思います。

内藤 廣 - 3.11以降の建築:東西アスファルト事業協同組合 (tozai-as.or.jp)

ここも巨大な建築物で、何かをイメージして設計されたというよりも、飲み物のアルミ蓋の外周のヒダヒダと蓋の真ん中をくり抜いて二つ折にして、ヒダヒダの上に載せて見たら建物のイメージになったそうです(笑)

外観的には足元がコンクリートで巨大な屋根がガルバリュウムという構成ですが、個人的にはなんとなく神社の社をイメージしてしまいます。

足元のコンクリートと屋根の間には免振装置が入っていました。

内部空間は、外側に廊下があって、その中には体育館が配置されいます。

天井には木材が美しくに並べられており、まさに巨大空間に圧巻の景色です。

内藤さんの作品は大好きですが、個人的にはこんなに大きな建築よりも、ちひろ美術館くらいの少しこじんまりとした建築の方が良いような気がします。

照明も内藤さんの独自設計のものがおごられていましたが、これも美しい照明です。

ここも近くに行かれた際にはぜひ立ち寄られることをお勧めします。

途中、時間があったので御前崎灯台にも寄ってみましたが、1874年建設ですから150年経過しています。

日本に登れる灯台は16基あって、そのうちの1基だそうです。

都度改修はされているようですが、灯台ってレンガを積み上げて建設されているんですねー

良く壊れないよなーびっくり!!!

かんなみ仏の里美術館 (kannami-museum.jp)

 

資生堂 アートハウス | 資生堂グループ企業情報サイト (shiseido.com)

 

浜松市秋野不矩美術館 秋野不矩の公式WEBサイト (akinofuku-museum.jp)

 

日本基督教団 駿府教会 (sunpukyokai.org)

 

グランシップ/GRANSHIP 静岡県コンベンションアーツセンター

 

草薙総合運動場について - 草薙総合運動場|静岡鉄道県総合運動場駅 徒歩3分 (kusanagi-sportscomplex.jp)

 

御前埼灯台(omae saki toudai)/御前崎市公式ホームページ (city.omaezaki.shizuoka.jp)

 

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