こんにちは
個々に寄り添い
心と身体のオーダーメイドヘルスケア
オーストラリアから ナチュロパスのあきこです。
さて、たまにですが
「ナチュロパスだから、お薬は絶対ダメなんですよね?」
と聞かれることがあります。
確かに
ナチュロパシーでは
自然療法を中心に健康をサポートすることを重視しますが
それが
「お薬は一切使わない」という意味ではありません。
救急時や
どうしても服用が必要な場合には
お薬に頼ることが命を守る手段になることもあります。
🚑
ナチュロパスの役割は
必要なお薬を否定するのではなく
お薬を服用されている方に対しても
その薬がもたらす影響をしっかりと考慮しながら
体本来が持つ回復力を最大限に引き出せるよう
お手伝いをすることが私たちの使命です
ただし、日常的にお薬を使用している方にとっては
薬が原因で知らず知らずのうちに
体に負担がかかっていることもあります💦
その影響を少しでも軽減し
体のバランスを整える方法を知っておくと安心ですよね。
ここでは、よく使われるお薬とその消化管への影響
そしてその影響を和らげる
サポート方法についてお伝えします。
薬が体にどんな影響を与えるのか?
一部のお薬は
私たちの腸の内側にある壁を傷つけることがあります。
それが原因で
腸に炎症が起きる「炎症性腸疾患(IBD)」や
お腹の不調が続く「過敏性腸症候群(IBS)」に似た症状が出ることがあります。
これらの症状は
✓腸の働きを変えてしまったり
✓腸の組織(細胞)に負担をかけたり
✓組織毒性を高めたりと
腸内細菌叢と相互作用することで発生する場合があります。
そのため
薬剤による消化管トラブルとIBDやIBSを区別することが
最適な治療を進める上で重要です。
(必ず 専門医師とご相談くださいね)
多くの方が
薬を処方された際に医師や薬剤師から
注意事項を説明された経験があるかもしれません。
しかし、
注意事項を忘れてしまったり
特に症状が軽い場合には
深く考えずに薬を
頻繁に服用してしまうこともあります。
また、海外では
胃酸の分泌を抑えるプロトンポンプ阻害薬(PPI)など
処方箋なしで購入できることが一般的で
手軽さゆえに容器や箱に記載された
重要な注意事項を見落としがちです
こうした背景を考えると
薬の効果や影響を正しく理解しつつ
消化管の健康を日々サポートする
方法を取り入れることが重要です。
長期または頻繁な摂取には注意したい 消化管に影響を与える薬剤
下記は
もう、みなさんも 聞いたことはあるお薬のリストです
💊
必要な場合は もちろんありますが
長期摂取そして 頻繁に摂取されている方は
注意が必要です
↓ ↓
▲抗生物質▲
抗生物質を使うと
腸の中にいる良い細菌や悪い細菌のバランスが
崩れてしまうことがあります。
このことを「ディスバイオシス(腸内環境の乱れ)」といいます。
その結果
短い期間では
下痢やお腹の張り
腸の痛み
または
C. difficileという細菌による感染症を引き起こすことがあります。
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※C. difficile(クロストリジウム・ディフィシル)感染症は、特定の状況で腸内に過剰に増殖し、下痢や重篤な腸炎を引き起こす細菌感染症です。
健康な腸内では、他の腸内細菌(善玉菌や他の微生物)が
C. difficileの増殖を抑制していますが、
抗生物質や免疫低下などで腸内のバランスが崩れると
C. difficileが過剰増殖し、問題を引き起こします💦
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さらに
長い期間抗生物質を使い続けると
細菌が薬に対して強くなり(抗菌薬耐性)
薬が効きにくくなったり
IBS(過敏性腸症候群)になるリスクが高くなる可能性があります。
▲プロトンポンプ阻害薬(PPI)▲
胃酸の分泌を抑制することで
腸内細菌叢の多様性を減少させる可能性があります。
その結果
C. difficile
サルモネラ菌
カンピロバクター感染症の
リスクが上昇します。
また、
長期使用により
栄養吸収障害やH.ピロリ菌の増殖
胃酸過剰が引き起こされることもあります。
▲非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)▲
NSAIDsは、痛みや炎症を抑えるためのお薬ですが
腸内細菌に悪い影響を与えることがあります。
その結果
体にとってあまり良くない菌が増えやすくなる可能性があります。
また、NSAIDsの使用は
✔胸焼けや胃酸の逆流
✔消化不良
✔腹痛
✔潰瘍(胃や腸にできる傷)
さらには
✔胃腸の出血などのトラブルを
引き起こすことがあることも報告されています。
▲減量薬(GLP-1受容体作動薬)▲
減量薬の一種である
GLP-1受容体作動薬は
GLP-1というホルモンの働きをまねて
体重を減らすお手伝いをするお薬です。
ただし
このお薬を使うと
✔吐き気や下痢
✔便秘
✔胃の炎症(胃炎)
✔膵臓の炎症(膵炎)などの
副作用が起こることがあります。
栄養素による消化管サポート
薬剤が原因で消化管にトラブルが生じる場合
特定の栄養素を活用することで症状を和らげたり
消化管の機能をサポートすることが可能です。
以下に、それぞれの栄養素とその具体的な働きを詳しくご紹介します。
🍃グルタミン🍃
グルタミンは
腸内細菌の餌としても重要な役割を
果たしています。
グルタミンは腸内細菌の中でも
特に有益な菌(善玉菌)にとって重要な栄養源となり
これらの細菌が健康的に増殖するのを助けます。
このプロセスによって、腸内細菌叢のバランスが整い、
消化管全体の健康がサポートされます。
また、グルタミンは
腸内のエネルギー供給にも関わっています。
腸の内壁にある上皮細胞(腸細胞)は
エネルギーを多く必要としますが
これらの細胞は
グルタミンを主要なエネルギー源として利用します。
このエネルギー供給によって
腸のバリア機能が保たれ
腸内環境を守るための防御力が強化されているのです。
さらに
腸内細菌がグルタミンを利用することで
**短鎖脂肪酸(SCFAs)**
などの健康を促進する代謝産物を生成し
これらの代謝産物は、
腸の炎症を抑えたり
腸壁の修復を助けたりする作用を持ちます。
つまり、
グルタミンは腸細胞の健康だけでなく
腸内細菌とその環境全体を支える栄養素として多面的に活躍します。
そのため、消化管のダメージがある場合や
腸内環境を整えたいときにグルタミンを補給することは非常に効果的です。
🍃ムチン🍃
ムチンは、
主に動物由来の成分で
私たちの体内で作られる糖タンパク質です。
特に腸や胃の粘膜に多く存在し
これらの粘膜を覆って保護する役割を果たしています。
この保護膜は、外部からの刺激や細菌、損傷などを防ぎ
腸や胃の健康を守ります。
また、ムチンは腸内細菌
特に善玉菌が腸壁に定着するのを助けることで
腸内環境のバランス維持にも貢献します。
ムチンは体内で作られるものですが、
生成を促すためには食物繊維や特定の栄養素を含むバランスの良い食事が必要です。
🍃植物性成分と「ムシラージ(粘液質)」🍃
**ムシラージ(Mucilage、粘液質)**をムチンと混合されることがありますが、
本来は 植物性の成分で、ムチンとは異なります。
ムシラージは
オクラやマシュマロ(アルテア)、ニレ (Slippery elm)、甘草(Licorice)、アロエベラなどの
植物に含まれる天然の粘性物質です。
これらの植物に触れたときの
「ぬるぬるした感触」が
ムシラージの特徴です。
ムシラージは、
水分を吸収して膨らむ性質があり
腸や胃の粘膜をやさしくコーティングして保護する働きがあります。
また、胃腸の炎症を抑えたり
傷ついた粘膜の修復を助けたりする効果が期待できます。
さらに、ムシラージには次のような作用も!!
☐H.ピロリ菌の付着防止
ムシラージには、胃の粘膜に付着しようとする
**ヘリコバクター・ピロリ菌(H.ピロリ菌)**を
妨げる働きがあります。
H.ピロリ菌は胃炎や胃潰瘍の原因となる細菌ですが
ムシラージが胃壁をコーティングすることで
この細菌が粘膜にくっつくのを防ぎ
胃を守る効果が期待されます。
☐腸内細菌への影響
ムシラージは腸内で善玉菌の餌となり
腸内細菌のバランスを整えるのを助けます。
善玉菌が増えると
短鎖脂肪酸(SCFA)と呼ばれる健康を促進する代謝産物が作られます。
このSCFAは、腸の炎症を抑えたり
腸壁を修復したりする働きがあり
結果として腸内環境の健康維持に役立ちます。
☐消化管の潤滑剤
ムシラージは水分を吸収して膨張する性質があり
腸内で自然な潤滑剤として働きます。
この効果により
便が腸をスムーズに移動しやすくなり
便通の改善につながります。
また、腸の動きを促進することで
消化管全体の健康をサポートします。
🍃Nアセチルグルコサミン (NAG)🍃
NAGは腸内細菌が
ムチンや特定の糖質を分解する過程で生成され
得られるアミノ糖と呼ばれる特別な糖で
腸の粘膜を健康に保つために重要な働きをします。
不足すると腸粘膜の修復力が弱まり
腸壁がダメージを受けやすくなることがあります。
具体的な働きとして、NAGは次のような効果が:
✅腸壁の修復促進:
腸粘膜の細胞の成長を助け、バリア機能を強化します。
これにより、腸内の有害物質が体内に侵入するのを防ぎます。
✅腸内細菌への栄養供給:
健康的な善玉菌の増殖を助ける栄養源として働き
腸内環境を整えるサポートをします。
✅悪玉菌の抑制:
悪玉菌が形成する
バイオフィルム(細菌が作る保護膜)を減少させることで
感染や炎症のリスクを下げることが期待されます。
NAGは、リーキーガット症候群や炎症性腸疾患のサポートにも利用されることがあり
腸のダメージを受けている方に特に有効な栄養素とされています。
🍃Lカルノシン亜鉛🍃
その名の通り、亜鉛とL-カルノシンというアミノ酸が結合した成分で、
消化管の粘膜を守る特別な効果を持っています。
特に胃に強い保護作用を発揮し
クリニックでも
胃炎や胃潰瘍の治療や予防に用いられることが多いです。
具体的な働きとして:
✅粘膜の修復と保護:
胃や腸の粘膜を修復し
ダメージを受けた細胞を癒やします
✅抗炎症作用:
消化管の炎症を和らげ
潰瘍や炎症による不快な症状を軽減します。
✅抗酸化作用:
消化管内で発生する酸化ストレスを軽減し
細胞のダメージを防ぎます。
✅H.ピロリ菌の抑制:
胃潰瘍や胃がんの原因となる
H.ピロリ菌の活動を抑える作用も報告されています。
これらの効果から、
胃や腸に負担がかかっていると感じる方や
薬剤による胃腸のダメージが気になる場合に非常に有効な成分!!
柑橘ペクチンは
柑橘類に含まれる水溶性食物繊維で
腸内環境や免疫系の健康維持に役立ちます。
特に、ペクチンは腸内で消化されず
プレバイオティクスとして腸内細菌叢(マイクロバイオーム)を整える重要な働きをします。
具体的には:
- 炎症を抑える効果:腸壁の炎症を軽減し、腸の健康を守ります。
- 短鎖脂肪酸(SCFA)の生成:善玉菌がペクチンを分解することで、腸内環境を整えるSCFAを生成し、腸粘膜の修復や炎症抑制に寄与します。
- 抗酸化作用:腸内での酸化ストレスを軽減し、細胞の健康をサポートします。
- 免疫サポート:腸内細菌叢の多様性を高めることで、免疫力を強化し、全身の健康を支えます。
柑橘ペクチンは、消化器系の炎症が気になる方だけでなく
免疫力を高めたい方にもおすすめ!!
これらの栄養素を日常的に意識して取り入れることで
薬剤が引き起こす消化管の不調を和らげ
腸の健康を守ることができます。
ただし、食事や栄養素を選ぶ際にはバランスが重要です。
特定の成分だけに頼るのではなく
多様な食品を取り入れることが
より健康的な体を作るための基本となります。
また、
もし慢性的な疾患により服用する
お薬の量が増えている場合
それは一度立ち止まって考えるタイミングかもしれません。
なぜその状態に至ったのか
どこに根本的な原因があるのかを突き詰めることは
長期的な健康改善への第一歩です。
症状を抑えることだけではなく
原因を見つけて向き合うことで
より根本的で持続可能な健康を目指すことができます。
食事と生活習慣、
そして根本的な原因へのアプローチをバランスよく取り入れて、
体と心の健康を守りましょう。













