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○『グリーンゾーン』 (※日付更新)

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「悪の枢軸」とされた国。一人の市民が国を愛する心の叫びに胸をうたれる。




大量破壊兵器を追ってイラクに駐留するアメリカ軍。しかし、ターゲットとされた場所に大量破壊兵器は見つからないという事が何度も続いた。

軍が得ている情報に不振を感じたミラー(マットデイモン)は、CIA調査官のブラウンと情報を交わし、執拗な妨害を受けながらも独自に敵の主犯へと近づいていくのだが …




マットデイモンとポールグリーングラス監督は「ボーン~」シリーズでも知られる注目のコンビ。

それだけで宣伝効果も抜群だが、イラク戦争における大量破壊兵器についての題材をチョイスし、戦争アクションに緊迫感のあるサスペンス要素を加え、社会的な問題も考えさせるという高いエンターテイメントに作り上げる力はさすがである。

3部作ある「ボーン~」シリーズには及ばないかもしれないが、「ハートロッカー」よりはこちらにお金を出したほうがよいかも。



タイトルがあらわれる最初の場面にセンスを感じさせ、見る側はいきなり戦場に放り込まれます。

そして、いつ攻撃を受けるかもわからないイラクの町中で大量破壊兵器を捜し求め、穴をほったりしていると一人の男が言います。

『おまえたちはバカか?これだけ政府に反するやつらもまわりにいるのに、こんな目のつくところに兵器を埋めたりすると思うのか?』

忠実に軍の任務についていたミラーの考えに曇りが生じ、ここからストーリーは 何かがおかしいという匂いをプンプン撒き散らしだします。

誰もがイラクに悪いイメージを持つなかで、キーマンとなる一人の市民がミラーに向かって叫ぶ『国を愛する一連のセリフ』には、私たち日本人の心にズッシリと響きます。

後半の時間との戦いになるスピード感溢れるアクションチェイスシーンは見所で、マットデイモンのかっこよさも輝きます。


傍観者であるがゆえに気付かない愛国心、また、平和ぼけして飼い馴らされている私たちには、自分達の日常に隠れている『大量破壊兵器』の存在すら見て見ぬふりの日々が続くのだろうな と改めて日本を心配したりする自分がいるのでした。


良作です。

★『インセプション』

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脳みそフル回転で深層までついていけ




人の夢の中に侵入し、その夢の中を『設計』『構築』することができるコブ(レオナルド・ディカプリオ)。更に、その能力を使い、相手の頭の中にある『アイデアを盗む』という凄腕の企業スパイ。

やがて彼は、世界中でその身を追われるようになり、その自分の状況を変えることができる可能性のある人物、サイトー(渡辺謙)と接触する。

また、サイトーは自らの ある目的を果たすため、コブの能力を必要とし、彼にしかできないという最高難度の仕事『インセプション』を依頼するのだった…




玄人映画ファンが待っていたのはまさしくこんな大作であったのではないかと。

2時間40分の長い夢は、作品の世界に吸い込まれ、濃密な現実逃避の時間を与えてくれる。

ただし、長時間に耐えられない人や考えて映画を見たりするのが苦手な人は、数分を見逃したり理解に苦しむと置いてきぼりをくらい、瞬く間に苦痛な時間となってしまう恐れがある。

特に女性は ディカプリオ のために飛び付いたのならそうなりかねない。しかし一方で、ジョゼフ・ゴードン・レヴィット という俳優にも目を奪われ、目を輝かせもするかも。


映画が始まった冒頭からいきなり脳が場面と状況を思考しだすのだが、それはしばらくの間まとまらない。どれが夢でどれが現実か、映像が見る側の想像をはっきりこうだと定めさせない。


前半で ディカプリオ 扮する コブ の能力を理解し、夢の中への『侵入』と、その『夢の中での夢』への侵入、その時間の経過の法則、そして 意識の植え付け=『インセプション』、『脱出(キック)』 …などのルールを把握したら、彼らと共に作品の奥底へとダイブしていける。

私も映画は陶酔してしまうタイプのため、自らも彼らの一味となっているように楽しめた。


CMでバンバン流れていたが、地面がせり上がるシーンや、重力の変化したような回転する廊下でのアクションシーンは流石で、見応え充分だった。


作品全体としての批評などは、絶賛する人が多い一方で、全くつまらないという意見もあり、万人に胸を張っておすすめできるかというとできない。


しかし、個人的にはかなりの良作であり、自分の中の映画心電図の針は大きくふれた。革命的な作品になった。


映画好きや映像に関わる仕事をしている人、アイデアを使う仕事関係の人などは、ぜひ、クリストファー・ノーラン監督の植え付け『インセプション』を受けてほしいと思う。



「あなたが生きている今は 夢か現実か」

『500日のサマー』

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恋を重ねることでもっといい恋をできるはず




トム(ジョゼフ・ゴードン・レヴィット)は、グリーティングカード会社に勤めている。

新しい社員として入社してきたサマー(ズーイー・デシャネル)に惹かれ、運命の恋だと夢中になってしまう。

しかし、トムの高揚する気持ちに対して、サマーの気持ちは…

500日の間に二人の恋の温度は変化していく…




トム役のジョゼフゴードンレヴィットは、ディカプリオと渡辺謙の『インセプション』にも出演しており、一気に注目されるようになりました。

サマー役のズーイーデシャネルはとてもキュートで、ジム・キャリーの『イエスマン』にも出演していてこちらも注目の女優です。

映画のような素敵な恋もあるでしょうが、本作は多くの恋愛の進行がそうなのではないかと感じるリアルな作品だと思う。

一つ、二つと恋愛を経験し、ちょっと恋に冷めてしまった人ほど共感する内容ではないかと。

恋してデートして、初めて相手とセックスをして浮かれ、相手が運命の人だ!…と思うようになっても、どちらかが状況の進行に不満を持ったり(結婚は?とか)、自分の描いた理想の二人とは違ってくると、喧嘩になったり別れの危機を向かえたり…となります。

そういった燃える思いや冷めた思い、多くの恋のダメになったパターンを描いたような作品ではあるものの、見おわった後は決して落ちるような気分ではなく、むしろ、新しい恋を探したくなるのではないでしょうか。


ふられて落ち込むことも相手をどれくらい好きだったか知ることとして大切かもしれませんが、そんな経験も力に変えてくれるようなラストは、見た後に少し大人になったような気がします。


純愛系もいいですが、これもまた一興。