わたしにとっての「みさきさん」
規格外なバネの持ち主なので、ど根性ガエルのピョン吉。
中学生だったレッズの下部組織にいた頃からその存在を知り、高校時代ではジェフの下部組織で全国優勝を達成した立役者だったみさきさん。
筑波に進むと聞いて飛び上がるほど喜び、4年間活躍する姿を見届けたい、そう思わせてくれたことがまるで昨日のように思い出されます。
思い起こすと、1年生の関東インカレの開幕戦のことは触れなければなりません。
相手選手と交錯して帝平のグラウンドで倒れた時は「もう立たないで」と声をかけたかったです。
声をかけたところでどうなるわけでもありませんが、今でも心残りに思っています。
この試合、ピッチで倒れてトレーナーさんが駆け寄り、試合が中断したのって一度や二度ではなかったかと。
大学時代に取り組みたかったこと、自身がGKとしてより成長すべき課題を克服するために必要だった多くの時間を、度重なる手術やリハビリに費やすこととなりました。
膝が曲がらない位に巻かれたテーピング姿でも(めちゃめちゃ心配していましたよ)、頼りになる上級生が卒業してからも、ピッチ上では決して弱味をみせなかったのは立派でした。
また、カメラマンとして裏方に回った時もコーチングの声を出す姿に成長の一端を感じさせてくれました。
公式戦の最後となった皇后杯2回戦、高校生相手に敗れて大学サッカーが終わった後、背を向けてひとりで座ったまま遠くを見つめていたみさきさんの姿に涙はありませんでした。
そんなみさきさんを見ていてどこか安心する自分がいました、まだサッカーを続けてくれるんだって。
だから出待ちして声をかけることをせずに競技場を後にしました。
数えきれない数のビックセーブでピンチを救い、PK戦では必ず止めて無敗を誇る活躍をしたみさきさん。ここぞの場面でPKを止めても派手なガッツポーズや雄叫びはすることなく、控え目に拳を上げたのはカッコよすぎです。女子サッカーのカテゴリーの中で、これだけワクワクさせてくれるGKってなかなかいませんです。
新しいチャレンジでは、今までの何倍、何倍十倍、いや何百倍ものファン・サポーターの前でカッコいいポーズを披露してください。
今はしっかり治してください。
楽しみにしています。
ありがとう、みさきさん。