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ＤＶサバイバー Kさんのストーリー②
実家に連れ戻される
突然警察に見つけられ、連行されたKさん。
夫からＤＶを受けて逃げてきたことを伝えても聞き入れてもらえませんでした。
連行されたのは、Kさんが実家を出た後家族が警察に捜索願を出していたからでした。Kさんに「出ていけ」と言ったにもかかわらずです。
さらに、Kさんの親族には元警察官がいるので、そのコネも使った可能性もあります。
いずれにせよ再び家族の迎えのもと実家に連れ戻されたKさん。
再び牢獄のような生活が始まるかと思いきや、Kさんは翌日の深夜に「私は犯罪者じゃない！」と叫び、家を飛び出しました。
ハワイへのヒーリング旅行
家を飛び出してから東京の家に戻り、Kさんは元々予定していたハワイ旅行へ行きました。旅行と言っても観光目的ではなく自分を癒すためのもの。ハワイでライフコンサルタントと通訳さん、そして義姉に会いました。
つかの間の心から安心できる場所。
この３人のおかげでハワイ滞在中、張り詰めた心が緩み、リラックスできたそうです。エネルギーヒーリングについても学ばれました。
ハワイから帰国後Kさんは実家に戻り、関係の修復を図りますが、家族がKさんを理解することはなく一方的に離婚しろの一点張りで話にならない状況が続きました。
そんな時にKさんは家族の信じられない計画を聞いてしまいます。
家族はKさんを精神病患者として無理矢理精神病院に入れようとしていたのです。
それを知ったKさんは家族との関係修復をあきらめ黙って家を出ていきました。
新生活の始まり
Kさんはしばらくホテル滞在した後、以前居候させてもらっていたドクターの助けとライフコンサルタントの力を借りて、東京で一人暮らしを始めました。
これまで沢山の悲惨な出来事がありましたが、Kさんは苦しみながらもそれを乗り越え、やっと自由を手に入れました。
この頃には家族や夫から受けた洗脳も解け始め、Kさんは自分の癒しに集中できるようになりました。
警察や支援団体に相談に行ったり、市営の無料弁護士相談に行き離婚に向けて本格的に動き出しました。
離婚届を作成し、母親を通して夫に書類を渡してもらいましたが、「今更…」という理由で届け出てもらえませんでした。
別居してから何年も過ぎ、夫婦関係はとっくの昔に終わっているのにです。
ライフコンサルタントの助言を経てDVや虐待を受けた人のワークショップやグリーフケアのワークショップに参加するようになったKさん。
このときにライフコンサルタントから紹介を受けて、Kさんと私は出会いました。
実は当時私は大阪にいたのですが、ライフコンサルタントの計らいで東京に引っ越すことになり、Kさんにその作業を手伝って頂きました。経験した体験はそれぞれ違いますが、同じサバイバーという境遇で意気投合し、私はしばらく東京のKさんの家に居候させてもらえることになりました。
基本的に他人に深い話をすることがなかった私たちはお互いにいろんなことを話し、沢山の濃い時間を過ごしました。私が本当の意味で笑えたのもこの時かもしれません。
ずっと孤独を感じていたので嬉しかったことを覚えています。
しばらくして私は引っ越すことになりましたが、その後もKさんと連絡は取り続けていました。
心境の変化
ＤＶの被害者に会ったりワークショップに参加するようになり、ＤＶについての知識を深めたKさん。
ライフコンサルタントから、
「あなたの体験したこと無駄ではない。すべてに価値がある。」
という言葉を投げかけてもらったことをきっかけに、Kさんはそれまで無価値だ、むしろマイナスだと思っていた自分の体験が他の同じように苦しむ人のために役に立つかもしれないと、考え始めました。
Kさんの中で自分への価値観が変わった瞬間でした。
それ以降Kさんはサバイバーの集まるワークショップの他、サポーターになれるよう様々な講座をうけるようになりました。
夫に家を探されて
Kさんが東京に来て何年か過ぎた頃、音沙汰のなかった夫がKさんの家を探し出しやってきました。
Kさんは帰宅時に夫が家の前にいるのを目撃し、慌ててその場を離れました。ただこの一件でKさんはフラッシュバックのように過去を思い出し、恐怖で日常生活が普通に遅れなくなりました。
その頃にはKさんは支援措置などもしていたので、夫がKさんの居場所を自力で探すことは難しいはずです。このため夫は探偵に依頼するか、何かしらのツテを使って探し出したのだろうということでした。
そこでKさんはライフコンサルタントに別の場所に移動した方が良いというアドバイスを受け、別の地に移動することになりました。その時には私は通訳として、一緒にKさんの引っ越しを手伝いました。
一通の手紙
大阪への引っ越しを済ませた後、Kさんは恐怖心はあるもののまた普通の生活に戻ることができました。
そして数年後、今度は裁判所から手紙が届きました。
夫からの離婚裁判の申し出でした。
Kさんは裁判所からということでパニックになり大きな不安に襲われました。夫のことを思い出しまた心が重くなりましたが、裁判のことを無視することはできなかったため弁護士探しから動き出しました。
この時もライフコンサルタント、私も通訳としてKさんのサポートをし、色んなことがありましたが無事離婚が成立しました。
Kさんは今夫からも家族からも邪魔をされない自由の身。
そんな中でサバイバーの心のケアができたらと学んだアロマトリートメントやフェイシャルエステ、ネイルなどを使って「癒し」のお手伝いをされています。
Kさんはストレスで増えてしまったダイエットにも挑戦し、健康的に約20キロの減量に成功されました。
こちらは自分の体験談をつづったKさんのブログです。
Kさんのインスタグラム
https://www.instagram.com/magicstonenails/
今回ご紹介したKさんのストーリーはこれが全てではありません。
文章の関係で省略した部分もあるので、興味のある方はKさんのブログに行ってみて下さい
これまで沢山苦しんできたKさん。
これからは人をサポートする側にまわりたいとお話しされています。これまでの苦労の分、幸せになってもらいたいですね。