アメリカ西海岸でフリージャズを推進したクラリネット奏者、JOHN CARTERです。

 

 

 

「JOHN CARTER/FIELDS」 (GRAMAVISION 18-8809-1 USA盤)

1988年の作

メンバー

JOHN CARTER (CLARINET)

BOBBY BRADFORD (CORNET)

THERESA JENOURE (VIOLIN, VOCAL)

MARTY EHRLICH (BASS CLARINETT, FLUTE)

BENNY POWELL (TB)

DON PRESTON (SYNTHESIZERS, KEYBOARDS)

FRED HOPKINS (B)

ANDREW CYRILLE (DR)

収録曲

SIDE 1

1. BALLAD TO PO'BEN

2. BOOTYREBA AT THE BIG HOUSE

3. JUBA'S RUN

4. SEASONS

SIDE 2

1. FIELDS

2. CHILDREN OF THE FIELDS

 -AT THE BIG TREE

 -CLOUD

 -SHUCKIN' CORN

3. ON A COUNTRY ROAD

 

コルネット奏者のBOBBY BRADFORDと組んでフライング・ダッチマンレーベルを始めとしてフリージャズの名作を残しているJOHN CARTER、1980年代に入って「ルーツとフォークロア」と言うシリーズで5枚の作品を残していますが、本盤はその中の一枚。アフリカンアメリカンとしてのルーツをたどるシリーズですが、本作は奴隷搾取の舞台となった南部の農園の情景が描かれます。子供の頃に過ごした農場での思い出が綴られていきますが、演奏内容はジャズのスイング感、ブルースフィーリングに満ちたもので、決して暗いものではなく希望に満ちた明るさを感じさせてくれます。オーネット・コールマンの学友だったJOHN CARTERですが、オーネットと異なり、音楽教師の傍らミュージシャン活動を行っていたそうで、上記のデビュー作が40歳と遅咲きでしたが、61歳で病気のため亡くなってしまいます。「ルーツとフォークロア」は、BLACK SAINTレーベルから第一作、その後の4作はGRAMAVISIONレーベルからリリースされています。