旅する筋肉会社員ソラです。

 

 

今回は、頭の良い同僚が、科学で証明できない分野を、全否定する話。

 

 

私は数年前に、雪山(アイゼンとピッケルを使う山岳登攀)を、キッパリと

やめてしまいました。

 

 

 

ある年の初冬、とある山頂に立ったときのこと。

 

 

 

『いつまでも登っていると、そのうち下りられなくなるよ』

 

 

 

左耳のそば、男性とも女性ともつかない声でした。

驚いて振り返りましたが、そこに人なんていません。

 

 

あれ?ゴーグルの風切り音? 一瞬、そう思いました。

 

 

そしてもう一度、白い峰々を見渡した時に、意味が心にスッと入って来たんです。

 

 

 

ああ、そうなんだ。

私がどんなに好きでも、残念だけど、遠くない日に、そうなるんだ...。

 

 

 

翌春、登攀に使う道具は全て処分してしまい、仲間はびっくりしていました。

 

 

海外の大学で博士号を修めた同僚は、この話を笑って一蹴します。

 

 

 

「人間は、ききたいものを聞き、みたいものを見る」

 

「山で遭難して、さまよっている間の、幻覚幻聴の話は多い」

 

「君は、本当は、自分の行動を、誰かに止めてもらいたかったんだよ」

 

 

「その声は、君の願望が作り出した音であって、オカルトは関係ない」

 

 

 

◇◆◇◆◇◆◇◆◇

一緒に登った山仲間の1人が、その後病気で、突然死してしまいました。

亡くなる直前に、ものすごい偶然で、私も含めた山仲間の多くと、再会しています。

こういうことって、あるんです。全否定されても、私はあると思っています。