「The Final Cut」

1983年に発表されたアルバム。

当初はザ・ウォール・プロジェクトの完結編として動き始めましたが

1982年7月に勃発したフォークランド紛争に影響されて計画を変更し、

ロジャーが戦死した父親とリンクさせながら戦争の悲惨さを伝えるという

内容のコンセプトアルバムになっています。

デヴィッド・ギルモアが共同プロデューサーを外されたり

リチャード・ライトが貢献度が低いと一方的に解雇されたりと

混乱の中で制作されている事もあり、テーマも含めてロジャーのソロアルバムだと

言う人もいるくらいロジャー色が強い作品です。

なので、評価は賛否両論ありますが、ロジャーのヴォーカルは脂がのっていて

説得力があり非常に聴き応えがあります。

デヴィッド・ギルモアにしてもファイナル・カットのギター・ソロなどは

素晴らしい出来です。

ピンク・フロイド自体は、この時点でバンドとして機能していなかったので

ツアーはキャンセルとなり、1985年12月にはロジャー・ウォーターズが

ピンク・フロイドからの脱退を発表して一旦グループとしての活動の歴史に

幕を下ろしました。

個人的には、決して駄作などではなく、むしろ名作だと思っている一枚です。


The Final Cut (Full Album)
https://www.youtube.com/watch?v=qZyXLX7bxDk