「90125」

1983年に発表された復活アルバム。

邦題は、「ロンリーハート」

ドラマ・ツアー終了後にトレヴァー・ホーンとジェフ・ダウンズが脱退し、

エイジア結成のためにスティーヴ・ハウまでもが抜けると残された

クリスとアランはジミー・ペイジとXYZなるユニットを組みますが

デモテープの製作段階で空中分解してしまいます。

その後に紹介されたトレヴァー・ラヴィンと共にシネマと言うバンドを結成する

のですが、トレヴァーのヴォーカルだけでは弱いという事になって

ジョン・アンダーソンに声をかけます。

レコーディング終盤にはトニー・ケイも加わって、結局、イエスの作品として

リリースされました。

結果は、空前の大ヒット。

シングルのロンリー・ハートはグループ初の全米チャートNo.1をもたらしました。

トレヴァーの楽曲とギターはポップながらも一癖あってプログレっぽさは

ないものの非常に80年代と言う時代にマッチしたものでした。

そこに輪をかけてトレヴァー・ホーンのプロデュースが当時のリスナーに

強烈なインパクトを与えた事も事実です。

リーヴ・イットの様にバンドである必然性があるのか分からなくなる曲も

ありますが、それも含めて完成度は高いと言わざるを得ません。

プログレと言う物差しで測ればそれほど重要作ではありませんが、

そこに拘らなければ80年代に大きな足跡を残した作品である事は

間違いありません。


90125(full album)
https://www.youtube.com/watch?v=lKZfRNpjoEc