5月18日土曜日。
川崎のクラブチッタでアルティ・エ・メスティエリと
アレアの合同公演を見て来た。
午後4時の開場には間に合わなかったが全席指定なので問題なし。
早速ドリンクを交換して若干のアルコールを体内に注入する。
H列11番ってどうだろうと思っていたのだが、意外に近いし
右側が通路になっていてスペースに余裕があったので良かった。
午後5時開演。第一部はアルティ・エ・メスティエリ。
冒頭にフリオがカンペを見ながら英語で挨拶。
その後は、ジジがMCを担当していた。
今回はサックス奏者のいない5人編成。
そこが唯一の懸念材料だったのだけれど、ヴァイオリンの
ラウタロ・アコスタの表現力が素晴らしく、ギターのジジとの
相性もバッチリだったので物足りなさは微塵も感じなかった。
キーボードはオリジナル・メンバーのベッペ・クロベッラに
代わりピエーロ・モルタラ。オルガン奏者的なイメージがある
ベッペに比べると音色が多彩な感がある。
ただ、アコーディオンに持ち替えると一気にイタリア臭が強くなるのが
面白かった。
コンサートの前半はこのメンバーで録音された現時点での最新作
「ウニヴェルシ・パラレリ」と名作「ティルト」の楽曲を織り交ぜた
構成。すでに四度目の来日と言う事もあり、ところどころで普段は
あまり取り上げないレアな楽曲も挟み込んでいた。
終盤はセカンドの名曲からの「重力9.81」でフィニッシュ。
ないとは分かっていてもアンコールの拍手が鳴り止まないほどだった。
時計を見ると午後6時50分。
そんなに経ったのかと言った印象だった。
約20分の休憩後、第二部はアレア。
グループを牽引しているのはパトリッツィオ・ファリゼッリ。
グランドピアノとキーボードの二刀流奏法でサウンドに厚みを
持たせている。
前回と今回の来日での最大の違いはクラウディア・テリーニという
女性ヴォーカリストが参加した事。
これによってデメトリオ・ストラトスの歌唱パートを他の楽器で
カバーする必要がなくなったのは大きい。
参考にしていたアコースティック・ジャズ風味が強い動画よりも
プログレっぽさを感じたのは日本を意識してなのかもしれない。
パトリッツィオが英語を話せないためMCでは日本語の通訳が
間に入る。正確に言えば、MCと言うよりは楽曲の背景を説明する
解説っぽい感じで彼の生真面目さが窺えた。
最後の「七月、八月、九月(黒)」まで
彼の言う「アレアの歴史的な名曲」もたっぷり聞けた。
グランド・フィナーレは合同セッション。
何と全員参加だ。
一曲目は、ジミヘンの「風の中のマリー」。
近年はアレアがレパートリーにしている様だが、ジジのギターや
フリオのドラムが入る事で俄然それっぽい仕上がりになっていた。
最後は、フランク・ザッパの「キング・コング」。
メインテーマの後にメンバーが次々にソロを回して行く。
ラウタロ・アコスタのヴァイオリンはエモーショナルで元マグマの
ディディエ・ロックウッドを彷彿とさせる。
面白かったのはリズム隊。
特に、ベースで1人がリズムをキープしてもう一人がソロを取る
感じはこんなやり方も出来るのかと目から鱗だった。
ドラムソロが終わって再び圧倒的な音圧に戻っての大団円。
正にお祭り状態のフィナーレ。
メンバーも上機嫌で会場全体での記念撮影をしてコンサートは終了。
時計を見ると午後9時。実に約4時間にも及ぶ熱演だった。
着席なのにスタンディングの様な疲労感(笑)。
アレア&アルティ万歳!
ジャズ・ロック万歳!
伊太利亜万歳!
そんな一夜だったな。
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