一か月ほど前、ネットでこんな記事が注目された:
「今年度、タジキスタンで働く中国労働者の人数は五千人を突破した。」これに伴って地元民衆の不安もいっそう高まってきた。
大量的に中国労働者を導入した背景は幾つにある:
従来、タジキスタンの労働力不足が深刻な問題で、給料の激安に耐えられぬ人々はロシアなど海外への出稼ぎが主流となった。
一方、中国には莫大の借金を背負っているにも関わらず、最近、向こうからの投資や建設援助が積極的に進まれ、国内の労働力でけだは満足できない。
したがって、エネルギー施設など巨大な建設を効率的に完成させるためには、中国労働者を雇わざるも得なくなった。
本来、建設に協力するのが悪いことではないはずが、そこから生じたマイナス面が防げなくなるじゃないかと専門家たちが指摘した:
巨額な資金投入をもらったと同時に、大手企業への税金軽減も避けられない。今年6月に限って、国会が可決した中国企業への税金軽減が二千万ドルに上回り、国の収入も減らされた。
借金の返済が出来ない場合、最後は土地献上か無料使用の特権を与える境地になってしまう。例えば:南のハトロン地域にある一万五千ヘクタールの土地を、中国大手企業に49年間の無料使用の特権を与えた。あれは誰も要らない荒地だと国会議員が説明したが、今、中国企業が当地で綿花栽培を実験し、実ればまた大金を出してほかへ拡張、タジキスタンの主導権がますます弱くなってきた-------
経済のほか、文化への浸透もし始め、もうすぐ中国語のラジオ放送が開通され、大勢の中国移住者が定着すると、タジキの文化にも影響が出るだろう。
これと似た現象は隣国のキルギスにもあり、状況も厳しそうだ。
筆者が2009年にタジキスタンを訪ねた当時、中国労働者が随所見られた。しかしモンゴルやキルギスとは違って、地元民衆は嫌悪感を抱かずうまくやっているようだ。肝心なのは、両方の今後の対応だと思う。
参考した資料はこちら:
http://www.news-asia.ru/view/tj/society/8473