●初めての方へ

内容がわからなくなってしまうと思いますので、できるだけはじめのお話から読んでいただけると嬉しいです。

 

 

 

はじめのお話

 

 

 

 

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▼前回の話はこっち▼

 

 

 

 

 
 

 

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僕のコンサル、受けてみるかい?

~~~





2ヶ月間、最後の挑戦!

と決めて頑張った夫



でもその挑戦の成果は
無残にも消え去った






落ち込む夫に「師匠」がかけた言葉が

 

 

 


「僕のコンサル、受けてみるかい?」








ついに、


ついに本性を表した!







「化けの皮をはいでやる!」
私は謎の闘志を燃やし始める







さて、いくらふっかけてくるのか?
どんな謳い文句を投げてくる?

 

 



伝家の宝刀

 

「絶対稼げる」を
 

繰り出してくるのか?






今思い出しても不思議なんだけど、

 

この時


わけのわからない高揚感があった






【絶対騙されないぞ】
っていう自信からの高まりだったかもしれない






でも、
それは夫も同じだった


信頼している人とはいえ
やはりお金のこととなれば
話は別だ






『あの・・・◯◯さん、
 受けたいのはやまやまなんですが
 もう大きなお金は無いんです』






夫はそう答えた






ここまで来て私の予想はこうだ


・お金がなくてもローンがあるから大丈夫だよ


or


・今いくらあるの?(←貯金具合を聞いてくる)


or


・あ、そ。じゃーねー








とりあえず
どう見積もってもこの3パターンだろう








私は「ドヤァ」と言わんばかりに
師匠とやらの回答を待った






・・・





・・・







そして1時間後、
返信が来る







~~~

え?コンサル料?

あー、本来は30万だけど
そんなの稼げてからでいいよ。

そもそもビジネスなんだから
稼げる保証なんて無いしね。

稼げなかったら費用はいらないから。

~~~











「・・・はぇ?」






私は自分でもびっくりするぐらい
変な声を出していた




1ミリも予想していなかった答えに
本当に驚いた





心拍数が一気にあがる

 

 

 



「やばい。このパターンは知らない!
 新手だ。新手の詐欺だ!」






頭の中では最大音量で
警戒アラームが鳴り響く





やばい

やばい

やばい!!






稼げる保証はない


って自分で言っておきながら

コンサル料は後払いでいい?
稼げなかったらお金はいらない?





何かがおかしい
だってそれでは

 

 


師匠とやらにはメリットがない










“この人はいったい何を企んでる?”





もともとそんなに頭の良くない私は
完全に思考停止状態だった









・本来は30万円のコンサル料




これは理解できる




ちゃんとしたコンサルタントに
迷惑がかかるとだめだから
語弊が無いように説明すると…

 

 

 

 




・まっとうなコンサルタントであれば
 これくらいの価格は普通

 

(騙されたとき調べまくった)







当然、内容だったり期間によって
金額はいろいろだけど
決してべらぼうな値段じゃない








じゃあ、なぜ
【コンサル料はあとでいい】
になるのか・・・。


(本当に謎だった)









後になって、
なぜお師匠さんがそういうことをしたのか
理由はしっかりわかったけど
それはまた、後々話そうと思う






・・・





・・・






・・・






というわけで
夫も私も完全に思考停止



『本当にいいんですか?』




と質問しつつも、
夫はお願いする気まんまんだった





私だって、もはや
反論はない






というか、反論できるところが
見当たらない


っていうのが本音だった





・・・





それから、師匠の鬼特訓が始まる




ノウハウが~
テクニックが~



と始まる前に

 

 

 



・人に質問するときの注意点
・教わったことはまず実践する
・はじめは自己流を取り入れない




など、ビジネスの基礎的な話が
1ヶ月ほど続いていた





「明らかにレベルが違う」

 

 

 

 

今まで関わってきた

エセコンサルタント

エセ師匠らとは

 

 

 

あきらかに違ってた

私も横で聞いたり見たりしていて

 

 

 

 

最も違うのが

質問に対する答え

 

 

 

 

 

【即答】

 

 

 

 

 

何を聞いてもほぼ即答

経験に裏打ちされた答えだからか

1つ1つに自信を感じた

 






ただ、最初の1ヶ月は

本当に基礎ばかりだった

 




夫も
『これ、いつまでやるんだろ?』




なんて反応だったけど

「ビジネスをやっていく上で
 とても必須な要素だった」と

今となってはすごく納得していた





小手先のテクニックを学ぶことも
もちろん大切ではある



けど、

 

 




【相手が喜ぶことを見つけて対価を頂く】
というビジネスの根本は
忘れてはいけない






とのこと。






・・・





・・・






そして約束の6ヶ月に近づいたころ
私の疑いはすでに無くなっていた






夫はどんどん変わっていき
目標としていた月10万円を越えた






分割にはしてもらったけど
しっかりコンサル料も支払い終えて

私はこっそり考えてた





 “あー、本物ってすごいな
 なんでもそうだけど
 教わる人を間違えなければ
 ちゃんと結果がついてくるんだ”





そんなことを一人で考えている

 

 

 

 

そうそう、

 

「なんでコンサル料は後払いでいい

 っていう条件で受けてくれたんですか?」

 

って聞いてみると

 

 

 

 

~~~

 

この人(夫)なら結果出すだろうなー

ってわかってたから。笑

 

~~~

 

 

と、楽しそうに答えてくれた

(コンサルってすげー)

 

 

 

 

 

 

そんなこんなで
気がつけばもう季節は冬






決して裕福とはいえないものの
年末年始は私の実家に帰ることができた







以前、両親とはトラブルになったけど
それがきっかけで、父のプライド?
というか威厳と言うか、

そのへんのしがらみが無くなったらしく
今では、父とたかゆきは打ち解けていた




(「たかゆき君と別れなさい」って父に言われた時、猛反対して怒ったことも効いてる。と、後から母に聞いた。笑)






そして帰省中に
3人目の妊娠が発覚




夫の仕事も少しずつ安定し
上の子2人も順調に大きくなってきた




『来年は、もっと頑張って
 会社を作りたいんだ』



そんな気持ちを打ち明けてくれた夫に
「私も頑張ってきてよかった…」
と、心から思った




世間もみんな仕事納め
穏やかな年末の空気が流れる中
私も決意を新たにする





「来年は、何があっても
 私が家族を支えてみせる!
  夫が全力で打ち込めるように!」




鬱(うつ)だったことを忘れさせるくらい
この時の夫は力強かった





一度は人生を終わらせようとした夫
そして、人生を忘れてしまった夫




それでも今は
なんとか立ち上がって前に進んでる






もうきっと、
どんなことがあっても
乗り越えられる




私はそんなことを思いつつ
年末年始を過ごしていた





・・・





・・・





「さてと、明日家に帰るから
 君たちも自分の荷物は
 リュックにつめてねー」




子どもたちに声をかけ
私も帰り支度をしていると



ふと、
つけっぱなしのテレビが
目に入る





〈~新型の~ ~が、広がって~~~〉





どこかの国で
強めの風邪?が流行りだした
そんなニュースが流れてる




「お熱でたら遊びに
 いけなくなっちゃうねー。
 だからあったかくして帰るんだよー」




笑顔の母が子どもたちに声をかける

 

 

 

 

 

『ばぁばもねーw』

 

子どもたちも返す

 

 

 

 

 


幸せな実家でのひとときに
心が暖かくなるのを感じた










そして翌朝、

両親と祖父に挨拶をして

私達は実家を後にした…







>>>続く










 

 

 

 

 

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 明日は我が身。

 

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崩壊のきっかけはすぐそこに…


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