放課後の校庭は、砂ぼこりが舞い上がり、どこからともなく吹いてくるそよ風が隅っこの木々を揺らしている。
その風があちらこちらの部活に精を出す掛け声と共に太陽の匂いを3階の窓まで届けてくれる。
「はぁ~早く時間がすぎないかな~」
この一年、ただただ草花を愛でながら過ごし、花壇でまたある時にはこの部室で下校時間を待って学校を後にする毎日だった。
チャンミンが新たに入部してくれたおかげで先生が産休に入っても、孤独だと感じたことはなかったし、季節ごとに変わる花壇の色もそれなりに愛していたけど、今日はなんだかここを少しでも早く抜け出したかった。
「ユチョン先輩、ジュンス、今日からサッカー部の練習に復帰したんですね?!全然知らなくて、見かけたときはもうサッカーの練習着だったんです」
チャンミンが部室に現れたとき、口を尖らせてそう話していた。
「そうだな。ほら、あそこ。やっぱり、ジュンスにはあそこがお似合いさ」
グランドにいるジュンスの姿を指さして、チャンミンに声をかけた。
「ん?!いたいた・・・でも、なんかつまんない・・・一言、言ってくれれば良かったのに・・・」
自分になんにも言わないで練習に戻ったことが、気にくわないらしい。
「そう言わずに、喜べって。ジュンスはグランドを走ってる姿が一番かっこいいぞ!」
準備運動から徐々にボールを使った練習へと進み、次から次へと変化していく動き。
治ったと言っても、まだそんなに動くなんて、と心配した。
「ユチョン先輩、今日はもう帰りましょ?ジュンスもいないし・・・今日はテニス部も他校のテニス部と合同練習でいないんです」
「なんだよ・・・お前、ジュンスジュンスってジュンスのことばかり言ってたのに」
「ジュンスは可愛いじゃないですか~僕、大好きですよ!でも、昨日、テニス部の子に告られちゃって、ちょっと気になってきました。だから早く帰って、ジュンスにすべきかテニス部のかわい子ちゃんにすべきか、悩もうと思って・・・ははは~」
あ~あ・・・。鼻の下、伸ばしてる・・・。
「ということで、お先です、先輩!」
おっ、と短く返事して片手で合図して、チャンミンを見送った。
「ふ~チャンミンってやっぱモテるんだよな・・・」
さっさとその女の子と付き合っちゃえって、願う気持ちに思わず笑ってしまう。
チャンミンを見送った後、またグランドのジュンスを見つめていると、なんとも言えない気持ちになる。
「ジュンス・・・お前といるだけで俺は・・・」
・・・シアワセ・・・
口に出して言ってしまうとなんだかジュンスが遠くへ行ってしまいそうな気がした。
ジュンスがいなくなってしまったあの時のことが、まだ忘れられないのかも。
そんなことを考えているとジュンスの練習も終わるようで、後片付けを始めていた。
「そろそろ俺も行くかぁ」
部室替わりの教室にカギをかけ、職員室に預けて待ち合わせ場所へ移動の途中、自販機でジュンスの差し入れを買った。
しばらく待っていると、走ってくるジュンスが見えて胸が弾む。
そんなに長くない前髪がなびく額には、ぬぐってもぬぐっても噴き出してくる汗の粒。
「あぁ、少し背が伸びたんだ」
一年前のジュンスの姿・・・。
同じようで違うジュンスのシルエットが目の前のジュンスと重なって、瞬きできないほどの眩しさに目を細めた。
「はぁはぁはぁ・・・ユチョン・・・ごめん、待ったぁ?」
息を切らしたジュンスが俺の前で止まった。アーモンドの形をしたつぶらな瞳を輝かせて・・・。
「おう・・・、シア・・・またな」
チームメイトらしき奴が俺たちの横を通り過ぎる時、ジュンスに声をかけていく。ジュンスはそいつに「あぁ、明日・・・」と返事した。
「シア?!・・・シアって?」
ジュンスにさっき買っておいたペットボトルの水を手渡しながら問いかけた。
「え?ああ、サッカーしてる時の呼び名だよ。チームの中に同じ名前の奴がいるんだ。紛らわしいからサッカーしてる時は留学先での呼び名で呼ぶことになって・・・」
「なんで、『シア』なの?」
「うん・・・アジアから来たからだって・・・。アジアを文字ってシアになったんだ。いつかはアジア一のスターになるようにって・・・、ちょっと恥ずかしいけど・・・」
シア・・・シア・・・シア・・・。なんて、いい響きなんだろう。
いつかは大きなスタジアムに立つ最強の選手になって世界に羽ばたく時、世界中のファンが『シア』って叫ぶようになるんだろうな、きっと・・・。
「シア・・・か・・・、なぁ、呼んでも・・・いいか?シアって・・・俺も呼びたい・・・」
そうだよ、ジュンスはとっくに俺のスターなんだ。
俺なんかが触れることもできないほど、神々しいほどの存在なんだ。
今までもそう自分に言い聞かせてきたことに今更ながら気づいた。
「えーーー、なんか変な感じ・・・」
「ジュンスならなれるよ、アジアのスターに」
「だから?」
ジュンスが俺の瞳を覗き込み、次の言葉を待っている。
ジュンス・・・、俺は君と君の夢のためにそばで見守るよ。
君を思う気持ちを精一杯の声援に変えて。
「だから何?」
「サインちょうだい!俺が第一号のファンになってやるよ!」
きょとんとしたジュンスの顔・・・。
その顔が次の瞬間、あっという間に俺の大好きな笑顔になる。
「あは・・・あははは・・・」
この笑顔が見られるのなら、俺はジュンスのためになんだって出来るよ。
俺の毎日に灯りを灯してくれた君だから。
大好きな君だから。
ジュンスは何も言わず笑いながら校門に向かって歩き出した。
「なんだよ~笑ってごまかす気かぁ?俺みたいなファンを敵に回すと怖いぞ!ガオーーー」
俺は歩くジュンスの後ろから狼のフリをして襲いかかる真似をした。
その途端、くるっと振り向いたジュンスが持ってたスポーツバッグをボトンと落とし、俺にぶつかった。
ドクドク、ドクドク・・・
俺にぶつかったと思っていたジュンスの腕が、俺の背中に巻き付いているとわかるまでにどれほどの時間が過ぎたのだろう?
「ジュ、ジュンス・・・」
俺は振り上げた腕を下すタイミングがわからず、固まってしまった。
見下ろしたジュンスの髪から、ジュンスの汗の匂いと仄かに香る石鹸の香りが合わさって、『いい匂い』と思ったと同時に下腹部に激痛が走った。
「うっ!・・・イタっ」
久しぶりにジュンスの姿を部室から見たとき以来の反応だ。
早く、納まれ。ジュンスに当たってるじゃないか。
そそ、他のことを考えよう・・・他のことを。
そうだな・・・今日のお昼は何食べたっけ?
「ああ・・・」
ズボンの中で張りつめている俺の一部が完全にジュンスを押し上げ、爆発寸前になった。
「ダメだ!ジュンス、ちょ、ちょっとトイレ・・・」
「もおーーーばか///」
そう言って俺の頬にちゅっと唇を押し付けたジュンスのはにかんだ顔は、最高に可愛くて可愛くて、その後のトイレが長くなったことは言うまでもない。
end
はぁ~可愛かったなぁ~/////
え?トイレから戻ってからどうなったかって?
ぐふ・・・どうなったかは、知る人そ知る・・・かな。
****************
あんにょ~ん❤
久しぶりの白目ユチョン^^
元気にしてるかな?!
どんな時も食べるものはちゃんと食べて、眠れるときには眠れる人になってほしい。
波乱万丈な人生だけど、あなたの道を歩いてね!
そして☆祝☆ユスデー記念日ーーーー![]()
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ユスユデーの企画に参加させていただいてありがとうございます!
お声かけくださって感謝しています←妄想でしあわせでした![]()
出来るかどうか、と不安でしたが、「XIAHORIC」の最終話をここに持ってこようとなんとか、書くことが出来ました!ありがとうございました❤
他のユス・スユ作家様のお話がとても楽しみです![]()
そして拙いここへもお越しくださった皆々様・・・本当にありがとうございます![]()
懲りずにユチョンとジュンスを愛でていきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。
「XIAHORIC」の「HORIC」、翻訳機で「~中毒」という意味だそうです。←合ってる?
バレーボールにはコートネームってあるんですが、サッカーはどうでしょう?
あるのかないのかわからなかったので、呼び名と表現させていただきました。
サッカーはジュンスの一部、そしてそのコートの中では、ジュンスの魅力が2倍にも3倍にもなります。
ユチョンはジュンスのサッカーに対する情熱ごと好きになったんだろうなって。
そんな妄想からのお話でした^^v
たった6話なのに遅い更新となりました←みあん^^;
ということで、ソレイムはかなりマイペースでソレイムの道を歩いています(笑)
こう見えて(どう見えてる?)人見知りなソレイム・・・^^;
ユチョンと同じ双子座の上に血液型はO型![]()
長男ではないけど長女
若い時から大人びた風にみられていて、常に年齢より上に見られていました![]()
ユチョンとの共通点はここまで(爆笑)
ユチョンは私と違って人を惹きつける容姿と才能を持って産まれました。
そしてジュンスと出会って、少しずつ強さを身につけたと思っています。
大好きな家族への愛情も人一倍❤
守るべきものがあるのだから、強くならなきゃね![]()
「ソレイムさん、プレッシャーかけてるよ」
「ムムム・・・ジュンス、ちゅうしてくれたら、頑張れるよ
」
ささ、ジュンスいざ・・・
ではちゅうううううう❤
お返しにちゅうううう❤
ユチョ~ン、もっとーーーー❤
後でね^^❤
(笑)
最後にお越しくださった皆様に幸せが降り注ぎますように❤
ありがとうございました~❤







