あの恋愛では
私はいつも
彼の背景を考えていた。
彼の中の痛みや傷。
行動の裏にある不安や恐れ。
被害者にならず、
相手を加害者にせず、
愛のある視点で
物事を見ようとしていた。
私が近づこうとすると
彼は距離を取る。
彼が距離を取ると
私は不安になる。
その不安を埋めるために
私はさらに近づこうとする。
するとまた
距離が生まれる。
私は近づくことで、
彼は距離を保つことで、
安心を守ろうとしていた。
私は
彼を悪者にする視点は
ほとんど持たなかった。
それはカウンセリングで学んだ見方だった。
距離を感じたときも
噛み合わないときも
どうして私は
こんなに苦しくなるのだろうと
自分の感じ方や
受け取り方を
見直していた。
彼を理解したかった。
受け止めたかった。
それは彼を大切に思っていたから。
そして同時に、
関係を失うことが怖かったからでもあった。
私がもう少し理解できれば
きっとうまくいくと思っていた。
そうやって私は
ふたりの間で起きた出来事を
自分の課題として
引き受けるようになっていった。
被害者にならないこと。
相手を加害者にしないこと。
起きた出来事の理由を
まず自分の内側に探すこと。
カウンセリングの中で
身につけていった
その見方は
とても大切な視点だったと思う。
だけどあの頃の私は
その見方を
抱えすぎていったのかもしれない。
