あの頃の私は

感情の中に
留まることができなかった。




悲しい。

寂しい。

怖い。



そして、



生きていられない感覚。

自分を保てない感覚。




ただ悲しい、寂しい、だけではなくて、

自分が消えてしまいそうな怖さがあった。




それは

“生存の危機”として反応していた。




感じることは

危険だった。




感情に触れていたら、

壊れてしまいそうだった。





だから感じる代わりに

考え続けていた。




スマホを握っては

同じ言葉を何度も検索して、

同じ記事を何度も読んで、

少しでも

楽になれそうな答えを探していた。



答えを探している間だけは、

感情に触れずにいられた。









問題は

失恋そのものではなかった。








本当の問題は、




自分の中に

苦しいままでいても

大丈夫だと思える感覚がなかったこと。




苦しい自分を

そのまま置いておける土台が

なかったことだった。







あの頃の私は、

答えにしがみつくことで

なんとか

その場に留まっていられた。