このページは高校生の古典の学習を意図して作ったものです。

 

古典文法公式21:接続助詞 :つつ

 

 

A・基本知識:覚えるべきポイント

 

1:接続助詞「つつ」は動作の並行・動作の反復・動作の継続詠嘆の用法がある。

 

2:動作の並行「~しながら」は現在でも普通に使われているので、意識せずともよい。

 

3:古典で最も出会う頻度が高いのが、動作の反復。「野山にまじりて竹を取りつつ」であれば、竹を取ることが繰り返して行われることを表し、これを「~ては」と訳す。また反復より用例は少ないが、動作の継続も大事。「女はこの男をと思ひつつ」であれば「思い続けて」という解釈をする。

 

4:和歌の末尾にある「つつ」は「つつ止め」と呼ばれ詠嘆を表す。時間的な継続のニュアンスも含んでの詠嘆が多いか。

 

 

B・基本問題:用法・口語訳を確認!

 

:君がため春の野に出でて若菜摘む我が衣手に雪は降りつつ
:人まにはみそかに参りつつぬかをつきし薬師仏の立ち給へるを、
:天ざかるひなに五年住まひつつ都の手振り忘らえにけり
:狩りはねんごろにもせで、酒を飲みつつ、やまとうたにかかれりけり。

 

解答
:詠嘆

・あなたのために春の野に出て若菜を摘む私の衣の袖に雪が降りしきることよ
:反復
・人のいないときにお参りをしては、額をついた薬師仏が立ちなさってているのを
:継続
・田舎に五年も住み続けて都のみやびな風習をすっかり忘れてしまったことですよ
:並行
・狩りは熱心にもしないで、酒を飲みながら和歌を作ることに熱中していた