ヨシオのニューヨーク出張、

現地2日目、時差のせいもあり、

朝4時過ぎには、目が覚めた。

 

※前回のお話し

 

 

だるさが残るカラダを、

しっかり覚醒させようと、

シャワーを浴びて、身支度。

 

以前泊まっていた、

エンパイアステートビル近くの、

日系ホテル、「ザ・キタノ」なら、

※現在はプリンスキタノ・ニューヨーク

バスタブ付、ウォシュレット付だけど、

贅沢は言えない。

 

ハンドシャワーなだけでありがたい。

 

欧米の固定シャワーだと、

洗いづらかったりする。

特にデリケートゾーンが。

(苦笑)

 

そんな、

シャワールームと、

狭いベッドルーム、

日本のビジネスホテルみたいな、

安普請な宿でも、NY価格。

1泊5万円位。

(泣)

 

円安が憎い・・・。

 

※ニューヨーク

 

朝の運動がてら、

部屋のある上層階から、

エレベーターで下りて、

まだ、人通りも、車も少ない、

8番街 と 9番街

のワンブロックを歩く。

 

気分は、ニューヨーカー。

 

まだ冷たい風が心地よい。

 

散歩して部屋に戻ると、

ルームサービスで和食。

 

と言っても、

 

セルフルームサービス。

(爆)

 

※どん兵衛(イメージ)

 

日本から持ち込みの、どん兵衛。

まあ、朝食代けっこう高いし、

朝からそんなに食べないので、

これくらいでちょうどイイ。

 

以前、CAさんから、

どん兵衛 

持ち込んでいる

という話を聞いて、

自分もマネしてる。

 

知られた話だと思うけど、

アメリカはエキスも含めて、

肉類の持ち込み不可なので、

CAさんはどん兵衛らしい。

 

でも、なぜ、

赤いきつね 

じゃないのか。

(謎)

 

※注※

気になって調べてみたら、

「うどんですかい」のメーカーが、

「どん兵衛」の日清でした。

だからなのかも。

ANAのクルーは、

東洋水産の「赤いきつね」、

かも知れません。

青組の方ご調査下さいませ。

滝汗

 

※映画「ティファニーで朝食を」(イメージ)

 

ホテルの窓から見える、

摩天楼を眺めながら、

うどんをすすっていると、

ティファニーで朝食を

ならぬ、

摩天楼で朝食を

な、気分。

(笑)

 

あれ、オードリーヘップバーンも、

ティファニーというレストランで、

朝食をとっていたワケじゃなく、

店の外でパンを齧っていただけだから。

 

 

軽い朝食を済ませ、

タブレットの資料に、

一通り目を通してから、

現地事務所に出社。

 

以前は、5番街の広い事務所だったけど、

経費削減やらリモート普及やらで、

8番街の雑居ビルみたいなところに移転。

 

ウィワークも破綻するワケです。

 

でも、そのおかげで、

トムは、ウェンディと逢えたので、

何が幸いするかわからない。

 

フリーアドレスの1席を確保すると、

トムのアシスタント、

リサが近寄ってきた。

 

「ヨシオさん、おはようございます」

 

「ああ、リサ、おはよう」

 

「昨日、トムご機嫌でしたね」

 

「うん、そうみたいね」

 

「デリの子と何かありました❓」

 

「詳しくはわからないけどね」

 

「そう・・・」

 

※リサ(イメージ)

 

前から気づいていたんだけど、

リサは、トムがオキニらしい。

 

トム、気づいてやれヨ。

 

続いて、トムも出社して、

早速、販売計画の打ち合わせ。

 

実際には、渡米前に、

リモートで打ち合わせしてるし、

そんなに難しい話じゃない。

 

だけど、円安の昨今、

アメリカの売上が本社の、

連結業績に与える影響が、

想像以上に大きい。

 

あのトヨタなんて、

円安効果で5兆円の利益。

 

なので・・・

 

今回は上層部の期待を、

一身に背負っての渡米。

(汗)

 

神よ、

中堅化学メーカーのわが社にも、

円安の恩恵を与えたまえ。

 

「トム、隠し玉ないの❓」

 

「ないワケじゃない」

 

「マヂか」

 

「商社から話が来てる」

 

「ヨシッ」

 

素材を扱うわが社の場合だと、

取引はほとんど、

B to B なので、

規模も大きくなり、

専門商社が絡むことが多い。

 

売上目標の目途は見えてきた、

後は、工場の品質・生産性向上だ。

 

それは、明日、

デラウェア州にある現地工場で、

工場長のエディと話し合う。

 

 

「じゃ、ランチ行こうぜ」

 

トムは早々にPCを片づけ、

外に出かけようとしている。

 

「ランチって、どこに」

 

「決まってるだろ」

「ウェンディのデリだよ」

 

「あ、そっか」

 

ま、この展開は読めてたけど。

後ろの方で、寂しげに見つめる、

リサのことが、少し不憫。

 

歩いて5分ほどの、

デリに着くと、

大した行列もなく、

2人に気づいたウェンディが、

笑顔をこちらに向けてくる。

 

「やっぱり、来てたよ」

 

「良かったな」

 

気分アゲアゲのトム。

 

※ニューヨークのデリカテッセン

 

パニーニとコーヒーを頼んで、

2人でテラス席でランチしていると、

ウェンディが近寄ってきた。

 

「今日はありがとう」

「明日もこれるの❓」

 

「明日は朝からウィルミントンでさ」

「戻るのは夕方過ぎになると思う」

「なので明後日なら来れるよ」

 

トムがハイテンションで答える。

 

「お仕事頑張ってね」

 

そう言うと、彼女は、

トムに気づかれないように、

自分の背広のポケットに、

紙切れを差し込んで、

店の中へ戻った。

 

アレ❓

 

「コレって何だろ」

だけど、動物的な勘で、

その場で見ることはせず、

事務所に帰ってから、

一人でコッソリ見てみた。

 

ウェンディの

LINE I.D.

だった。

 

アメリカ人って、

ほとんどLINEしないので、

自分が日本人だから、

わざわざLINEを入れたのか❓

 

相談したいことがあるって、

自分に、何を相談するのか。

 

 

ま、考えてもわからないので、

雑念は振り払って、

明日の工場訪問に集中しよう。

 

 

 

 

明日は、朝イチでペンステーション。

 

 

(つづく)