
毎回、見てワクワク、味わえば味わうほどに引き込まれる西川克己洋画展、まさに「おとぎの国の物語」が始まります。
作品に描かれた建物は、隅々までその家に暮らす人々の幸福感にあふれています。建物を描いているのにも関わらず直線を全く使わず、歪んだナチュラルな線だけで表現している不思議な構図。
さらにその家に住んでいる人は誰一人登場していないのに、家族の日々の団らんの温もりまで感じられるハートフルな絵です。
今展の出品作品の締め切りが迫るなか、ガウディの「イエスの塔」の完成が報じられていました。ガウディは宗派も問わず、どんな階級の人でも訪れて心の平安を得られる場所であることを願って、あの理想の建築に着手したそうです。その願いが実現して、いま世界中に希望の光を放ち、人々の祝福を浴びているニュースを見ながら、西川先生がいま正に制作に向き合って探っている「理想」の絵に想いが重なりました。
毎回西川作品を待ち望んでくださるファンの皆さまと、今回も共感を分かち合えることに感謝しています。
西川作品の魅力も、人々の平安を祈る崇高な精神の純粋さなのだと思います。
西川克己洋画展 ~おとぎの国の物語~
大丸東京店 10階 美術画廊
6月24日~30日(作家は会期中来場の予定です)


「ブランジュリーのあるアパルトマン」P6