
JALフェローシップで香港から来日中の鮑(パオ)さん(21歳)。
ホームステイ先のKご夫婦が、日本文化が大好きな彼女を画廊にお連れくださった。
さっそく、即興の実演ライブで、岡本光平先生がうちわに鮑さんの名前を揮毫。
アッという間に書かれた文字に秘められた意味を先生が解説。
「包」は、お母さんのお腹の中に赤ちゃんがいる姿なのだそうだ。
最初は単に珍しい名字だなぁと思ったが、文字の説明を聞いている内に、あわびのような深い味わいを噛み締めた。
そして深夜、NHKハイビジョンの「北京芸術村から20年」を見た。
天安門事件で希望を失った青年たち 1000名が、世に隠れて自己存在を確認するためのコミュニティーを形成した。
その中から今年のサザビーズ アート オークションで、億単位の落札をする作家が何人も生まれている。
番組を見ていて明らかなのは、中国 現代アートが成立する必然性は、今の中国に「暴力」「性」「政治」のタブーが厳然として存在するからである。
一方、全てフリーの日本では、作家は何を表現したら良いのか、持てるものの悩みであろう。
ところが中国現代アートに関するスイス人のコレクターが言っていた。
「今では、中国人作家も、圧倒的に反発すべき対象を失ってしまった。」
一つ不思議に思ったのは、アメリカ現代アートに比べて中国のそれは、なぜ、人間があれほどまでに登場するのだろう?
今は億万長者となった作家たちがオークション会場で脚光を浴びている。
「赤い毛沢東語録を読む宇宙飛行士」の焼き物を制作している徐一暉(45)は、今回は作品を出品していないと語りながら、覚めた表情で会場を歩いていた。
金をつかむことで成功を証明するかに見える中国市場において、徐さんの目は違うものを見ているように伝わってきた。
香港から日本のアートを見にやってきた鮑さんは、前日に浮世絵美術館を訪ねて北斎に感動、今日は浅草で書展、明日は古都金沢を楽しむという。
タブーに対する反発力に支えられた未成熟な中国アートを見た後で、成熟した日本文化のパワーの力強さを改めて鮑さんから教えられた気がした。
「赤い毛沢東語録を読む宇宙飛行士」の焼き物を制作している徐一暉(45)は、今回は作品を出品していないと語りながら、覚めた表情で会場を歩いていた。
金をつかむことで成功を証明するかに見える中国市場において、徐さんの目は違うものを見ているように伝わってきた。
香港から日本のアートを見にやってきた鮑さんは、前日に浮世絵美術館を訪ねて北斎に感動、今日は浅草で書展、明日は古都金沢を楽しむという。
タブーに対する反発力に支えられた未成熟な中国アートを見た後で、成熟した日本文化のパワーの力強さを改めて鮑さんから教えられた気がした。