さて、ここからは具体的に説明を…
とは言っても、私は学者ではないので
平凡社新書 松岡正剛著 白川静 漢字の世界観
から引用し、紹介させて頂きます。
興味が湧いた方は読んでみてください。
前回に書いた通り「サイ」は言霊を入れる器である。
告白の「告」という漢字がある。
これは、サイの上に枝を突き刺した形である。
私的には…サイの上に置かれていると思っている。
そして、これはただの枝ではない。
神道で言えば玉串にあたる榊である。
現代では「告る」と言えば「愛の告白」を意味するが、
古代では神への告白なのである。
そう考えると…
占いの「占」の字はサイの上に何かが立っている。
これは甲骨による占いのト(ボク)からなっていると、
松岡さんの本には書かれている。
甲骨のひび割れの様なものである。
サイの上にそれを載せてやるから占いなのである。
しかし、私的にはアンテナのようにも、光の様にも見える。
古代の世界にアンテナはなかったのだが、
樹木は波動を受け取るアンテナなのである。
これも木の枝であるかもしれない。
同じように「上」という漢字は地面に何かが立っている。
雷が上から落ちている様にも見える。
「占」の字はサイのなかに光が落ちている。
それは何か?
神のお告げなのである。
私的に、受ける身になって考えて見ると…
そう考える方が理にかなっているように思う。
考え方はいろいろあって構わない。
しかし、大切な事は…
占いの漢字の中に、呪術の方法が込められていると言うことだ。
その古代のやり方が、今は通用しない訳では無い。

ちなみに「吉」は神から頂いた言霊を斧で守っている形。
「古」は上に盾を置いて封印している形らしい。
呪術の方法は個人個人で違う筈である。
ただし、基本的には「サイ」を使うのである。
ここが白川氏が発見した凄いところなのだ。
「サイ」とは言霊を入れた器の事である。
祈りや願いがどういうふうに行われていたのか?
それは現代でも変わらない事がよく分かる。
方法は一つではないのである。
自らの言霊を込めた箱。
それにどれだけのエネルギーを込められるか…
大切なのは「サイ」なのである。
それは、何千年経っても変わっていないのだ。
漢字については他にも面白い話が沢山ある。
機会があれば紹介して行きたいと思う。

