アベノミクスと人工知能 | 空の宇珠 海の渦 

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-そらのうず うみのうず-
空海の小説と宇宙のお話






ホーキング博士は次のように語った。



「完全な人工知能を開発できたら、


それは人類の終焉を意味するかもしれない」



「人工知能が自分の意志をもって自立し、


そしてさらにこれまでにないような早さで能力を上げ


自分自身を設計しなおすこともあり得る。


ゆっくりとしか進化できない人間に勝ち目はない。


いずれは人工知能に取って代わられるだろう」




ディープラーニングという記憶方法によって、


人工知能の性能が飛躍的に向上している。


何十年もかかるといわれた囲碁の対局も、人工知能の勝利に終わった。


先日、この方法で画家のレンブラントの絵を人工知能に創作させていた。



模写ではなくて、創作という点が重要なポイントだ。


これを見て、私は驚いた。


どう見てもレンブラントだったからだ。


私は、本物のレンブラントの絵を見たことがある。



その時、私は確信した。



もはや技術は人の手の内にない。



人が得意とされる創作の世界でも、前例さえあればコピーが可能だ。


そのうちに小説や音楽に関しても同じ事が起こるだろう。



それは、間違いない事実だ。




だが、私の懸念はそこでは無い。



ここまでの事をコンピュータが出来るとなれば、工場に人は要らない。



音楽の編集やアニメの制作もコンピュータが出来る様になる。



それは、雇用の喪失を意味している。



他の面から見れば、創作を誰でも行うことができ、可能性が広がる。



「木から落ちるリンゴを見て、びっくりするニュートンを描いて!」


とパソコンに言えば、動画が創造されるのだ。


技術など必要なくなるのだ。



要するに、人は働き方を変えないと、近い将来貧困に喘ぐことになる。



私の息子が働くまでにはそうなっているかもしれない。



そして、それはこういう事態を浮き彫りにする。



アベノミクスは間違っている。



今の時点で、アベノミクスは完全に失敗したことになる。



「経済を底上げして雇用を創出し、生活を豊かにする。」



この考え方は完全に間違っている。



いずれ消える雇用は、これ以上広がりようがないからだ。



将来を不安視している国民は絶対にお金を使わない。



国民が持っている1400兆と言われるお金は絶対に世に出ない。



これ以上GPIFの資金をつぎ込んでも海外の投資家に奪われるだけだ。


だが、どうにかして資金を増やさなければ、年金制度の崩壊を認めることになる。



だいたい…



リスクがない官僚に、お金儲けが出来るはずがないのだ。


それは、政治家も同じ事であろう。



先日、「世界一貧しい大統領」として知られたムヒカ前大統領の番組があった。


そこで、ムヒカさんが「政治は国を変えることができる…」


そのような事を言っていた。


私もこれには同意見だ。


どうせ借金をするなら、国民の為に生活を保障する新しい形を生み出すべきだ。


いずれ一人暮らしになる老人のコミュニティと生活の場を築くべきだ。



例え、消費税が30%になろうとも…


生活が保障されていればお金を使うのではないだろうか?




政府や政治家、官僚は国の形を変えることが出来る。


いずれ、雇用は消滅する。


生産はロボットが全て担う。



今やらなければならない事は、生活の受け皿を確定し、


人の労働のあり方について見直すべきだと私は考える。


それは、即ち労働の形を変えるということだ。



それは政府や政治家にしか出来ない事だ。



むしり取る構造から直ぐに脱却し、


早急に共生へ向けて取り組むべきだと私は感じている。



共産主義ではない、共に生きるということだ。