世界一貧乏な大統領と日本人 | 空の宇珠 海の渦 

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-そらのうず うみのうず-
空海の小説と宇宙のお話






世界一貧乏な大統領として知られるウルグアイのホセ・ムヒカ氏。


先日、この方の日本人に対するインタビューを見た。


見たと言うより見てしまった。



子供の頃、近所に日本人が住んでいて、日本と言う国には寛大である。



この方の経歴が型破りで、日本の政治家では先ず有り得ない。


ゲリラ組織に加入し、銃弾を受け、刑務所にも入っている。



だからこそ、見えてきたものがあるのかも知れない。



体験こそが人を変える事が出来る。



「日本人は無駄に時間を使っている…」


「もっと時間を有意義に使わないといけない…」



無駄な時間とは何か?



それはお金のために働くことだと言っている。


これを言われると日本人のほとんどが、無駄な時間を過ごしていることになる。


「何をするにもお金が必要である」


「だから、働いてお金を稼がなくてはいけない」


こう思うのが普通である。


これに対してムヒカ氏は


「人は物を買う時は、お金で買っていないのです。」


「そのお金を貯めるための人生の裂いた時間で買っているのです」


こう言っている。



そして…



「貧乏なひととは、少ししかものを持っていない人ではなく、


無限の欲があり、いくらあっても満足しない人のことだ」


こうも言っている。




「足るを知る」という言葉がある。



本来は「足るを知る者は富む」と言うことらしい。


満足することを知っている者は、たとえ貧しくとも精神的には豊かで、


幸福であると言う意味だ。



とある番組で、地下銀行に眠る膨大な金塊を見た。


その映像を見たときにふと思った。


「全てが破壊された時、何の役にもたたないな…」


その金が全く輝いて見えなかったのだ。



かなり前の話であるが、パンが輝いたのを思い出した。



「この金塊がここにある限り人類は幸せにはなれない」


その時そう思った。



ムヒカ氏は最後にこう言った。



「自分の為の時間をもっと増やしなさい…」


限られた命。


その時間をどう使うかは自分の意思で決められる。


自分が不幸せだと思っている人は、その生き方が間違っているのだ。


戦争のない日本では幸せも、不幸せも自分で選ぶ事が出来る。



不幸なのは自分の責任なのだ。


そして、それは…


「人は誰でも幸せになれる力を持っている」と言うことなのだ。



私には氏の言葉がそう言っているように聞こえた。



ちなみにこの方の愛車はぼろぼろのワーゲン(ビートル)。


トラクターは日本のクボタでした。