RIOSメルマガvo.7 育成年代のスポーツ障害予防 ①発育段階によるスポーツ障害・外傷の特徴 | スポーツ選手の怪我・故障を予防するトレーナー尾形のブログ

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東北 宮城
トレーナーの尾形竜之介です。

一人でも多くの怪我や故障に悩むスポーツ選手を救うため日々奮闘しています。

発育段階におけるスポーツ障害の特徴が異なることを知っていますか?

    

 









 

 

 

本日は、“育成年代のスポーツ障害を予防する ①発育段階によるスポーツ障害・外傷の特徴”についてお話しさせていただきます。

 

 

 

 

 

前回のメルマガで“スポーツ障害は予防できる”ということをお話しさせていただきました。

 

 


  

その予防策としては多岐に渡ることもお話しさせていただきました

  

 


 

しかしその前に抑えておくべきことがあります。

  

 


 

それは何でしょうか?

 

 

 

 

 

“発育段階によってスポーツ障害・外傷の特徴が異なる。”

 

 

 

 

  

ということです!

 

 

 

 

 

成長が著しい育成年代において、この特徴を把握することは必須条となります。

 

 

 

 

 

今回はまず初めに、発育段階(年齢)によってスポーツ障害・外傷になぜ特徴が現れるのか?というところを整理していきましょう。

 

 

 

 

 

 

 

●発育段階によって違いが出る理由とは?

 

 

 

発育段階によりスポーツ障害・外傷の特徴は異なります。

 

 

 

 

 

その理由は、主に成長とともに身体の最脆弱部が変化することにあります。

 

 

 

 

 

最脆弱部とは、物体に外から力が加わったときに最初に壊れる部分のことを言います。





噂のiphone6だと、最脆弱部は丁度音量ボタンの下辺りですかね笑






 

スポーツ障害はこの最脆弱部で起こります

 

 

 

 




 

そして最脆弱部は、大きく「骨軟骨」「軟部組織」の二つに分けられます。

 
 


 
「骨軟骨」
骨や軟骨などの硬い組織のことを言い、“骨軟骨損傷・障害”はこれらの硬い組織の外傷や障害(骨折、オスグッドシュラッター病、離断性骨軟骨炎など)を意味します。
 




 
「軟部組織」
靭帯や腱、筋肉や神経などの柔らかい組織のことを言い、“軟部組織損傷・障害”はこれらの柔らかい組織の外傷や損傷(肉離れや靭帯損傷、ジャンパー膝、神経障害など)を意味します。
 

 

 

 

 

この最脆弱部の変化を把握することで、各育成段階における特徴を抑えることができます。

 

 

 

 

 

 




 

●最脆弱部はどのように変化する?

 

 

 

一般的に最脆弱部は、成長とともに骨軟骨→軟部組織へと移行していきます。

 

 

 

 

 

これは、骨と筋の成長速度の違いによって起こります。

 

成長速度の違いについては、RIOSメルマガ 第189号でもお話しさせていただきました。

 

 

 

 

 

発育段階を、

 

⑴第二次性徴前(小学生~中学1年生頃まで)

 

⑵第二次性徴加速期(中学生1年生~3年生まで)

 

⑶第二次性徴後(高校生以降)

 

の3段階に分けて整理していきましょう。

 

 

 

 

 

 

 

発育段階の初期(⑴、⑵の時期)は、軟部組織に対し骨軟骨が弱い「最脆弱部は骨軟骨」になります。

 

 


 

骨は筋よりも早く成長しますが、骨は成長の特徴から成長中は非常に弱い組織になってしまいます。

 

 


 

骨は横方向より縦方向への成長が先に起こるため細長いパイプ状になり、比較的弱い外力で骨折しやすかったり骨端線が閉鎖してないため骨端症などのスポーツ障害が起こりやすかったりします。

 

 

 

 


 

 

 

発育が進んでくると、骨端線が閉鎖し骨の縦方向の成長が終わり、横方向へ成長が顕著になり骨軟骨が丈夫になってきます。

 

 

 

この時期(⑵、⑶)では、骨軟骨に対し軟部組織が弱い=最脆弱部は軟部組織」になります。

 

 

 

 

 

 

 

つまり、発育段階により身体の中の一番弱いところが変わっていくのです。

 

スポーツ障害・外傷で最初に壊れる(損傷する)のは一番弱いところになりますので、発育段階によって特徴が出てくるのです。

 

 

 

このように、時期による最脆弱部の違いを抑えることが非常に重要になってきます。

 

 

 

 

 

 

 

次回は最脆弱部の違いを抑えた上で、上記⑴、⑵、⑶の時期におけるスポーツ障害・外傷の特徴に更に踏み込んでいきたいと思います。

 

 

 

 

 

詳細は、次回メルマガ“育成年代のスポーツ障害を予防する ②⑴第二次性徴前のスポーツ障害・外傷の特徴”でお話しさせて頂こうと思います。

 

 

 

 

 

 

 
本日も最後までお読みいただきありがとうございました。