生理が来るのを待ちながら、私はいつも通りに過ごしていました。
1週間待って生理が来なかったら病院で薬をもらおう。そう思っていました。
ある日、仕事中のこと。
私は温浴施設でボディケアの仕事をしているのですが、ある客様の施術中に突然目眩がしました。
いつものやつかな・・・。
「もっと強く押してくれる?」
お客様がおっしゃいます。
腕に力を入れようとすると、何かおかしいのです。
腕に力が入らない。お客様と自分の距離感がなんかつかめない。
ベットの上に乗って真上から刺激しようとして下を向くと、突然吐きそうになりました。
なんかおかしい、体がいつもと違う・・・。
どうにかサービスを終えてお客様をお見送りした私に、同僚が
「大丈夫?顔色悪いし、まっすぐ歩けてないけど・・・」
と声をかけてくれました。「そうだよね、なんか体おかしくて。。。」
そう言いながら私はまた赤ちゃんのことを考えていました。
まだ私の中にいる赤ちゃん、ここにいるよ、生きてるよ、って赤ちゃんが言ってるような気がしました。
この子は弱い子だから今回は・・・って先生は言ってたけど、やっぱりこの子は生きたいんだ!まだがんばってるんだ!!そう思いました。
仕事を終えて家に帰ると、私は我慢できず泣いてしまいました。
「どうして?赤ちゃんが欲しいのに、赤ちゃんが欲しいのに、ここにいるのに、どうしてこの子はダメなの?気持ち悪いのに体調悪いのに、この子がここにいるのに!!私の赤ちゃんなのに!!」
そう言って子供のようにじたんだふんで泣く私を、旦那さんは笑いながら抱きしめてくれました。その笑顔を見ていると、なんだか自分がすごく恥ずかしいことをしているような気がして、私も泣くのをやめて笑っていました。
それから私は1週間仕事をお休みしました。唯一事情を知っていた店長の配慮でした。このままでは私もお客様にまっすぐ向き合えなかったと思うし、体調が悪いのも事実でした。
1週間後病院に行く。その時どんな結果が出ていても、きちんと受け入れる。そのための準備期間にしよう。
そう思ってその1週間はこれでもかってくらいゴロゴロ、ダラダラと過ごしました。