茨姫はたたかう | soralibro

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通勤時の読書の備忘録です。

また題名につられて買ってしまった本
近藤史恵「茨姫はたたかう」
いばら姫といえばスパイファミリーのヨルさんのコードネーム
とてつもなく強い殺し屋です。ちょうどアニメで4週間ヨルさんの話だったこともあり、いばら姫といえばスパイファミリー、
に結びついてしまった。いや、茨姫といえばグリム童話でしょう、と考えつつ。
近藤史恵は以前読んで、いまいち物足りない感じでそれ以後読んでいませんでした。
それでも茨姫につられて買ってしまった。

本屋に勤める梨花子は一人暮らしをはじめてから郵便受けが荒らされるなどストーカーの影に怯えていた。同じ階に住む漫画家の早苗、ホステスの礼子と気が合わないながら3人で食事をしたりして気を紛らわせていた。仕事で上司とトラブルがあったある日、腰の激痛で起き上がれなくなり、早苗に整骨院を紹介してもらう。身体の声を聴くという整体師、合田力の言葉に押され、同じ整骨院に通う週刊誌記者の小松崎の力も借りてストーカーを捕まえようとする。
 
裏表紙に整体ミステリーの傑作、と書かれていたのですが、整体師が謎を解くわけではなく、ミステリ―ともいえない。
整体師は患者の不具合の真の原因を身体から読みとり患者に伝える。それをきっかけに患者が自分と向き合うようになる、というのが主題のようです。
 
話がいくつも重なっていてどれも中途半端な感じ。特にストーカーを捕まえるくだりが雑だし、ストーカーの正体も?な感じ。
やっぱり近藤史恵は物足りない、というのが正直な感想です。
 
グリム童話の茨姫は王子にキスをされて目覚める。キスをする男は白馬の王子なのか、ストーカーなのか。キスされることを待っているだけの茨姫から自分で戦うことを選んだ梨花子。グリム童話からスパイファミリーのヨルさんに変身でした。