春季限定いちごタルト事件 | soralibro

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通勤時の読書の備忘録です。

米澤 穂信「春季限定いちごタルト事件」「夏季限定トロピカルパフェ事件」

最近はまっている米澤 穂信
期待して読んだのですが、ガッカリでした。私には合わなかったようです。
 
中学生の頃、小鳩くんは知恵が働き、推理して言わなくてもいいことまで話してしまい、まわりから疎んじられる「狐」。小佐内さんは人に復讐することが楽しみな「狼」だった。
2人はそれを封じるために小市民を目指して互恵関係を結び、慎ましい高校生活をはじめるが、二人の前には謎が次々とあらわれる。
古典部シリーズと同じ高校生が主人公、殺人のないライトな推理小説です。
 
でもこちらは好きになれませんでした。多分小鳩くんが上から目線でしなくてもよい推理を楽しんでいる、それでいて小市民を目指すなどと言っていることなど嫌味な感じがしたこと。小佐内さんが最後までよくわからない設定だったこと、などが原因かと思います。
 
それでも続きを読めばおもしろいかも、と「夏季限定トロピカルパフェ事件」も続けて読みました。正直、こちらはもっとつまらなかった。謎が途中でわかってしまう程度の話だったことも理由のひとつ。珍しく飛ばし読みをしてしまいました。
最後は互恵関係を解消して終わりました。でもまだ続きがあるようです。でも、もう読まないかな。
 
2冊にたくさんのスイーツがでてきます。スイーツ好きならばそこを楽しめたかもしれませんが、残念ながら私はあまり好きではない。最後のがっつりパフェを想像しただけで胸やけしてしまいました。これも合わなかった原因?!
 
これは2004年の作品です。カメラ付き携帯が普及し始めたころです。携帯でとった写真が見られるかが一つのカギになっていました。
携帯電話の普及前後で推理小説はかなり変わりました。そして携帯からスマホへ。スマホしか知らない世代だと、この携帯電話のくだりはわからないかもしれません。
進化の速さを感じる場面でした。