チョコレート検定上級、参考書、『カカオとチョコレートのサイエンス・ロマン』より。


カカオの受粉の仕組みは精密らしく、コスタリカを中心に35年間研究してきた研究者がいるんだとか。

その名はアレン・ヤング。アメリカの博物館研究員。


カカオは構造上、幹生花という、幹に直接花がついてる種類だから、高くブンブン飛ぶ虫が受粉を助けられないシステムになってて、さらに遺伝的優性を目指すために、めしべの周りを長いおしべがブロックしてるから、小さい虫しかめしべに入っていけない。

要するに、カカオは受粉を助けてくれる虫を選ぶ。


その虫は、種類的にはヌカカとタマバエ(どちらも総称)だと、研究で明らかにされたらしい。

ヌカカなんて名前はかわいらしいが、漢字で書くと糠蚊。要するに蚊である。日本にもいるみたいだがしっかりした害虫だ。


35年間にわたる野外調査だとか、本には一言も書かれてないけどその間何度も蚊に刺されたであろうこととか、研究者の努力ぶりと熱情には頭を下げるばかりである。


というか、チョコレート検定、しかも上級を受けようとしてなかったら、こんな農業的な本は絶対読んでない。興味はないから。


今でもそんなに興味はないんだけど、必要に迫られて読んでるうちに、アグロフォレストリーの話とか、おもしろいと少し感じられるテーマがいくつもある。

何より自分の知識が広がることを実感できるのが楽しい。


やっぱり資格試験って最高。勉強最高。