通信制高校に通いはじめてから、
長男は明らかに変わった。
中学校までは、
外出するとき人と目を合わせぬよう下を向いて歩くことが多かった。
うつむいているから、自然と背中が丸くなっていた。
しかし、今は、背筋を伸ばして、堂々と歩くようになった。
先日、一緒に洋服を買いに行ったときには、
「暗い色の服が多いから、白とかベージュとか明るい色のがほしい」
と自ら言ってきて驚いた。
ライトグレーのトレーナーを買って家で着ていたら、
娘が一瞬だれだかわからずギョッとしたというくらい、
身につけるものでも印象が変わった。
(ユニクロのシンプルなものだけどね)
体育の授業のかたづけを教員から指示されたときには、
自ら率先して
「じゃあ、ぼくはラケットを片づけます」
と宣言して全員分のラケットを集めて片づけ、
教員からとても感心されたらしい。
自分からそんな風に行動する人はなかなかいないと褒められたそうだ。
次男の小学校への送迎も、楽しみながらやってくれていて
(今日はお迎えしなくていいよ、と言うと、残念がるほど)、
親としてはありがたいかぎりだ。
小学5年生のころ、
「ぼくは異端だから。」
と長男が言った言葉が、私は忘れられない。
均質を求められる環境では、
人とちがうことは「異端」といわれる。
しかし、多様性が認められる環境にいけば、
それは「個性」でしかない。
長男が通う通信制高校に行くと、
親の私も伸び伸びとできる。
これは、小中学校を訪れるときには感じられない解放感だ。
環境は人を変える。
だからこそ、環境はとても大切だ。
自分が自分らしくいられる環境を見つけにいこう。
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