長年不登校だった長男の高校進学にあたり、

親の私が一番心配したのは「スクーリング」だった。

 

なにせ、小学5年生の後半からは、教室での授業を一切受けずにきたのだ。

 

学校へ行くのは、スクールカウンセリングや、通級指導教室だけで、完全マンツーマンでの対応だった。

 

正確には、マンツーマンというか、生徒は長男だけで、先生やカウンセラーや親という複数のおとなたちに囲まれて過ごすみたいなかんじ。

 

特に、中学校は、親同伴でしか登校したことがなかった。

 

そんな長男が、果たしてスクーリングに行けるだろうか、という不安があった。

 

中学校の先生も、そのことを心配していた。

(中学校の先生は、毎週終日で参加する必要があると勘違いしていたのもあり)

 

しかし、学校説明会で、毎週終日行かなければいけないわけではないことを確認し、

どうしても集団での授業が難しい生徒には個別対応してくれることもわかった。

 

日曜スクーリングであれば、平日フルタイムで働いている私や元夫でも、送迎対応がしやすい。

 

一週間に一回であれば、長男もなんとか乗り切れるのではないかという気持ちもあった。

 

長男にも、

「この高校であれば、日曜日だけ学校に行けばいいから、お母さんやお父さんが学校に送っていきやすいんだよね」

と説明したら、

「そのほうが安心」と言って、この高校への進学に前向きになってくれた。

 

長男は、飛行機に恐怖心をもっているため、

沖縄や北海道でのスクーリングが必須の学校は最初から選択肢になかった。

(北海道は行こうと思えば陸路でも行けるが)

 

また、短期集中型のスクーリングにも、不安があるようだった。

(それを逃すと卒業できないプレッシャーなど)

 

かといって、毎日のように登校するスタイルも難しいだろうから、

「週1回日曜日だけ」のスクーリングが、一番現実的に思えたようだ。

 

今でも登下校は、元夫や祖父や私が送迎しているが、

学校で終日過ごすことはできるようになった。

 

空きコマに学校内を探検し、

「今、探検中」というメールをくれたときや、

 

終業時刻に迎えに行ったら、

同じ学校の生徒らしき人と歩いてきて、

「ともだちできた」と伝えられたときには、

 

【はじめてのおつかい】並みに嬉しい気持ちになった。

 

子どもは、親(おとな)の知らぬ間に成長しているものだ。

 

親(おとな)の心配や不安など、

あっさり飛び越えていく姿が頼もしい。

 

やってみなければわからないことがたくさんある。

 

やってみて、ダメだったら、

そのときまた次の手を考えればいい。

 

そんな風に腹をくくり、

とりあえず、挑戦してみる(挑戦させてみる)ことも大事なんだと改めて思う。

 

 

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