突然だが、わたしはずっと「女子が苦手」だった。

女子特有の「つるむ」感じが大嫌い。

小学生のころはよく「仲間外れ」にされたし、中高生のころは「仲間外れ」が怖くて、自分を押し殺して周囲に合わせて生きようとして息苦しかった。

 

大学生になり工学部に進学し、圧倒的に女子が少ない環境なので、そこに存在する女子たちに「つるむ」という感覚は少なく(とはいえ、「つるむ」体質女子はそこにもいたが)、わたしはだいぶ生きやすくなった。

 

たとえ女子からハブられても、男友達もたくさんいたから、そんなに気にならなかった。

 

就職してからも、建築業界という職種柄、女性が少ない環境で生きている。

この環境にいる女性たちはわたしと似たタイプの人が多く、「つるむ」ことはせず、ひとりで自由に行動する人ばかりなので、交流していても疲れない。

 

そんな風に自分が居心地よく感じる環境に身を置けるようになったので、わたしはおとなになってからのほうがずっとずっと生きやすくなった。

 

そんなわたしが久しぶりにゲゲーっとなったのは、母親になってからのママ同士のおつきあいだ。

育児教室とか育児サークルで、わたしとは異次元の世界の女性たちとひさしぶりに交流することになり、気疲れの連続だった。

 

保育園ママは、「働くママ」という共通項があるからか、すぐに仲良くなれるけど、小学校ママとのお付き合いでは、分母が増えたせいもあると思うが、なかなか相容れない価値観の人が増えて、慣れるまで(というか、やり過ごせるようになるまで?)は、なかなかしんどかった。

 

女性が多く集まる場所になればなるほど、ついつい縮こまってしまうわたし。

 

佐伯和也さんの2回目の仙台講座の夜の部は、「量子物理学的引き寄せ講座 ~波動編~」 というテーマだった。
 
開催前から、今度はどんな物理の話が聞けるのかワクワクしていたわたしは、夜の部がはじまる前に、佐伯さんからマンツーマンでのレクチャーまで受けた。
 
目をキラキラさせながら、佐伯さんが語る話を聴くわたしを、文系ののんちゃんは、珍獣でも見るかのように眺めていた。
 
しかし実際講座がはじまってみると、バリバリ理系って感じの女性が結構集まっていて、おもしろかった。
 
講座のあとの懇親会には、女性がわたしを含めて4人参加したのだけど、残念ながら、そこに集まった女性は、わたし以外みんな文系だった。
 
彼女たちは、夜の部の佐伯さんの話は、ほとんど何言ってるかわからず、眠気をおさえるために、ガム食べたりアメ食べたりしてた、なんて話をしてた。
 
それでも、「佐伯さんのことが好き」だから参加しちゃうあたりが、わたしから見たらかえって凄いけど。笑
 
で、その夜はなにかっていうと、ブンジョ(文系女子)とリケジョ(理系女子)のちがいについて話題になった。
 
リケジョはわたししか事例がないので、世間のリケジョのみなさまからしたら、「あんたと一緒にしないでよ」って感じかもしれませんが、リケジョ代表として、勝手に語らせていただいた。
 
恋愛話なんかも、おもしろいくらい真逆のこと言ってて、興味深かった。 
 
わたしにとっては、なにごとも「実証」がすべてであり、「あの人がこう言っていた」とか「きっとこうなるはず」とか言うのは、まったくあてにしない。
 
たとえば「あの人に告白してもフラれるにちがいない」と思っていたとしても、告白してみないことには実証できないので、とにかく告白してみる。
 
告白して予想どおりフラれたら、予想が正しかったということが証明されるだけ。
万が一うまくいったら、予想が誤っていたことが証明されるだけ。
 
結果がどちらであれ、まずは「実験」してみないと気がすまない。
 
ブンジョのみなさんは、この「実験」のプロセスが理解できないというのだ。
 
「フラれるってわかってるのに、なんでそんなことするの?」と言うのだ。
 
たとえ結果は同じでも「実験」することに意義があるのだ、と主張するわたしに、ブンジョのみなさんは驚きを隠せないようすだった。
 
でもみなさん、おもしろがって話を聞いてくれて、楽しんでくれていたので、わたしはしあわせだった。
 
リケジョとブンジョの隔たりも、『佐伯力』は埋めてしまう。
 
「『佐伯女子』なら大丈夫。」
 
そんな実証結果が出たのだった。
 
(次回へつづく)