こんにちは。
長らくお待たせしましたが、ここからは後編。
平岡駅から豊橋駅までの区間の乗車記をお届けします。
前編はこちら
平岡を出て伊那小沢・中井侍・小和田といった秘境駅を
どんどん通過。
飯田線最長の大原トンネルを越えると、
そこは政令指定都市の静岡県浜松市。
天竜区水窪町に水窪駅があります。
伊那路号は水窪川を右手に見ながら南下します。
水窪駅で普通列車と行き違い。
飯田線名物『渡らずの鉄橋』を通過します。
佐久間駅を通過すると右手に見えるのが電源開発佐久間発電所。
大嵐〜佐久間駅間の約18kmは1956年竣工の
佐久間ダム建設に伴い国鉄により路線変更が行われ、当時あった
豊根口駅、天龍山室駅、白神(しらなみ)駅の3駅は
廃止となりました。
ここからは天竜川水系を離れ、愛知県豊橋方面に向かって南下を始めます。
自由席ですと
飯田→中部天竜は右側車窓がおすすめ
中部天竜→豊橋は左側車窓がおすすめ
となります。
飯田線南部の主要駅、中部天竜駅に到着。
奥の建物は2009年まで列車展示として人気を博した
「佐久間レールパーク」の建物としても使われました。
三遠南信自動車道の工事現場も通過。
着々と工事が進んでいます。
伊那路号は鳳来峡に入ります。
山上に峻厳な岩肌が見られます。
湯谷温泉駅までは宇連川の流れが川板を敷き詰めたように見えることから
「板敷川」とも呼ばれたいへん美しい川の姿が見られます。
鳳来寺山登山口の本長篠駅に到着。
出発してすぐ、右側車窓から長篠城趾本丸を通過します。
かの有名な長篠・設楽原の合戦においては前哨戦として
長篠城攻防戦が行われ、大軍の武田勝頼勢に対して徳川方の
奥平貞昌(後の奥平信昌・当時18歳)は寡兵ながらも決死の籠城戦を繰り広げ、
時間を稼ぎ織田信長の出陣を促したことにより決戦の大勝利に繋がりました。
その際家康・信長への援軍要請を行った鳥居強右衛門の功績は今も語り継がれています。
長篠城は宇連川と豊川が合流する断崖に囲まれた堅牢な立地です。
豊川の橋を越えると右手奥に鳥居強右衛門磔刑の碑があります。
鳥居強右衛門が由来の駅、鳥居駅を通過。
地形のため大きな迂回をする大回りカーブも有名です。
新城駅に到着。
ここからはまた都市部に入っていきます。
豊川駅を通過すると豊川放水路・豊川を通過。
豊川の左手奥には吉田城の鉄櫓が見えます。
この櫓は再建ですが、歌川広重の浮世絵「東海道五十三次」では修理中の櫓と
豊川(とよがわ)に架かる豊橋(とよばし)が描かれています。
名鉄との共用区間を過ぎ、伊那路号はついに豊橋駅に到着。
飯田線・特急伊那路号は2時間半ほどの旅程ですが、見どころ沢山・スリル満点の旅が楽しめます。
皆さんも是非乗車体験を!
ご覧いただきありがとうございました!